WordPressサイト制作見積がばらついた理由

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WordPressサイトを構築するといくらかかるかについて、興味深いエントリを見つけました。

WordPressサイトを構築するといくらかかる? 見積り勉強会で価格を出してみた | WordBench

ベテランから初心者まで参加するWordPressの勉強会で、10グループに分かれ、架空のWordPressサイトの見積を作成するという試みです。

前提条件として、クライアントはMac、iPhoneユーザーで、ITリテラシーはそこそこです。

ドメインは取得済み、レンタルサーバーも決定済みです。

ロゴや看板のデザインデータは支給可能、記事の原稿と写真素材は別途発注予定です。

ブログ記事と固定ページの更新ができることが必須条件です。対応ブラウザはIE8以上となっています。

サイトマップも示されており、7種類の子ページと5種類の孫ページがあります。詳細は上記のエントリを見てください。

この前提条件で10グループが60分かけて見積もった結果は、186,900円から1,486,800円まで大きくばらつきました。8倍近い差があるわけですが、特に驚くようなことではありません。

見積がばらついた理由

見積が大きくばらついた理由は、参加者のバックボーンが異なっていたためだと思います。

比較的大きな会社に勤めている参加者は、上記の条件で、自分の会社がお客様に提出する見積を作ったと思います。

個人事業主として仕事をしている人は、自分が見積を提出するつもりで作っているはずです。

プログラマ―でお客様に提出する見積を作成したことのない人は、制作にかかる時間に、自分のもらっている給料をかけている可能性があります。

これらの条件で、時間当たりの金額が大きく違います。最低賃金に近い単金から、役割によっては1時間あたり1万円以上の単金まで差が出ます。

見積の算出方法が、工数をもとにしたものと、制作物のボリュームをもとにしたものがあるため、それぞれのグループが工数をどの程度と見積もったかは比較はできません。

工数だけを比較すれば、この前提条件ならば、ばらつきはもう少し小さくなったと思います。

主催者はワイヤーフレーム(18枚)も用意していました。時間内で消化しきれない懸念があったため使わなかったそうです。ワイヤーフレームも前提条件に含めれば、少なくとも工数のばらつきはより小さくなったはずです。

また、お客様の要求がぶれるなどのリスクをどこまで見るかで、見積は違います。

いつも仕事で使っている「見積計算シート」を使った人は、そのシートに会社としての標準的なリスクが含まれているはずです。

中にはリスクを一切考慮しなかった人もいると思います。

グループワークですから、指導力を発揮する人の意見が大きく反映されるとしても、グループ内での調整が入ります。

個人ごとに見積を作成したら、金額のばらつきはもっと大きくなったはずです。

相場

この勉強会の運営者は、WordPressサイト制作の相場を知りたかったようです。これには少し違和感を覚えました。

相場はWeb制作会社のサイトをいくつか見ればわかるはずです。

標準的な見積手法と言っても、工数を見積もり、時間当たりの金額をかけ、リスクをどれだけ考慮するかです。手法に特別なことはありません。

違うのは、使用するツール等により変わる工数、単金、リスクの見方など、見積もりに必要な各々の要素です。

仕事の背景が異なり、ベテランから初心者までがいる勉強会では、サイト制作費の相場などわかるはずがありません。

発注者の財力で見積を変えるという意見について

発注者の財力を見極めて、同じ要件でも見積額を変えるスタンスの人が多くいたということです。

これが、発注者に可能な限りお金を出させるということであれば、許されることではありません。

発注者の予算に合わせて、制作するサイトの内容を変えることであれば許されます。要件提示の段階で、詳細までわかることはないからです。

予算が少なければ簡単なサイトになるよう誘導し、予算が潤沢であれば複雑な機能を提案するということです。

予算が少なければ、簡単なサイトになるように誘導することは問題ありません。潤沢な予算があれば、クライアントの利益となる提案をすることもかまいません。

しかし、予算があるからと、費用ばかりかかり、効果のない提案をすることは、ほめられたことではありません。

予算が潤沢でも費用対効果を考えた提案をすべきです。

お金のあるクライアントから、むしり取ってやろうという意識を感じます。

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