60歳で終わる人、終わらない人

終

世の中には、60歳を超えると人生が終わると考える人がいます。

そういう人によれば、若いころは秀才と言われた人も、美人と言われた人も、横一列で終わるそうです。そこまでのプロセスは人により異なり、いい大学を出てエリートだった人の方が、いい風景を眺められたそうです。そういう人ほど、ソフトランディングできず、衝撃が大きいそうです。

違和感がいっぱいです。

まず、何を持って横一列というのでしょうか?

60歳前後にもなると、若いころよりも個人差ははるかに大きくなります。60年の積み重ねが効いてきます。見た目も、健康状態も、内面も違います。

いわゆるいい大学を出たかどうかよりも、どう生きてきたかの方が効いてきます。いい生活をしてきたかどうかも、卒業した大学よりも、働いた業界や勤めた会社の方が大きく影響します。

定年退職等で大きく生活が変わるときに、ソフトランディングできるかどうかは、個人の心の準備の問題です。学歴や仕事との相関関係は低いと思います。

会社としては、業績向上のために、年齢に関係なく、役に立つ人には働いてもらいたいはずです。

一律の定年を設けるのは、昔からそうしていたことと、人の評価が極めて難しいからです。

役員になる人は、以前の役員にかわいがられた人です。会社の役に立つ人ではありません。だから、自分を引き上げてくれた人の不祥事に気づいたとしても、表ざたにできません。大企業のスキャンダルを見れば明らかです。

誰が真に会社の役に立つかの見極めが難しいから、一律に定年を設けて、若い人と交代させるほうがましということになります。

そのため、会社を定年になっても、決して個人的に終わりになることはありません。ちなみに、平成24年時点で60歳の平均余命は、男性で22.93年、女性で28.33歳です。

自分で働けば、仕事を辞めるときは自分で決められます。仕事をするには身体がつらくなってきたとき、精神的に意欲がなくなってきたときなどです。

スポーツ選手は、種目にもよりますが、かなり早い時期に引退することになります。引退後の過ごし方がより重要になります。ホワイトカラーの仕事であれば長く続けられます。

問題は、自分が会社のトップである場合、もう会社に役に立たなくなったとしても、それを言ってくれる人がいないことです。自分に意見を言える第三者を作っておくことが必要です。

若いころから不摂生をしていれば、身体を壊し、60代で終わった気になるかもしれません。

しかし、自分が60代で体を壊し、終わったからといって、他人に60歳を過ぎたら終われということは、とんでもない間違いです。

【参考記事】

これに感動していては情けない|『終わった人』 by 内館牧子

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