日本型雇用と米国型雇用の長所と短所

雇用

「第7回勤労生活に関する調査」(労働政策研究・研修機構)によると、終身雇用を支持する人の割合は、1999年以降上昇傾向で、2015年では87.9%となっています。20代、30代でも8割以上が支持しています。

意外な結果です。

そこで、日本型雇用と米国型雇用の長所と短所を簡潔に整理してみます。

日本型雇用

日本型雇用の特徴は、終身雇用と年功序列です。

長所

安心感

従業員側には、長期雇用が保障されているため安心できるというメリットがあります。だから、会社のために頑張ろうという気になります。

長期的人材育成

会社側としては、長期的展望で人材の育成ができるというメリットがあります。

短所

ダイナミックに変われない

日本型雇用には、社員を簡単に解雇できないため、会社がダイナミックに変われないというデメリットがあります。

ソフトウェア産業では、これが理由で日本企業は米国企業に太刀打ちできません。

米国企業はシステム開発ごとに必要なエンジニアを雇用し、終了すれば解雇します。

日本企業にはこれができません。事業の根幹となる重要なシステム開発でも、外注会社に頼らざるを得ません。そのため、優秀なソフトウェアエンジニアが日本では育ちません。

保守的

社員は大過がなければ昇進します。リスクのある行動に積極的でなくなります。

ポスト不足

企業が成長を続けていれば表に出ませんが、企業が成長を続けない限りポストが不足します。この問題が最近の大企業では顕著になっています。

倒産時の心構え

社員はある意味ぬるま湯につかった状態です。そのため、企業が倒産したとき、あるいは企業の存続が危うくなりリストラされたときの心構えができていません。

企業風土

社会に受け入れられない「社風」が生まれる恐れがあります。一度生まれると社長でも簡単には変えられません。オリンパス、東芝などが良い例です。「社風」が嫌ならやめるしかなくなります。

タダ乗り社員

社員がなんらかの理由でモチベーションを失うと、タダ乗り社員となります。

枠組みから外れた人

新卒一括採用の枠組みから外れた人は、著しく不利になります。この問題も最近は顕著です。

米国型雇用

ここでは、終身雇用、年功序列でない企業形態を米国型雇用とします。

長所

企業は環境の変化に合わせて大胆に社員を入れ替えできます。

社員は常に自らの市場価値を高めなければなりません。

短所

会社の業績よりも自分のスキルアップの方が気になる社員が増える可能性があります。

会社に不要になれば、たとえ成果が出ていても解雇される不安があります。

まとめ

よく言われる長所と短所を列挙しました。

会社と自立心のある人にとっては、米国型雇用の方が有利だと思います。

安定性を重視する人にとっては、日本型雇用がいいですが、会社が倒産あるいはリストラをしない保証はありません。

どんな大企業でも、永久に存続する保証はありません。

日本型雇用がいいという人は、その現実を見ようとしていないように思えます。

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