LINE BLOGの反論はクリエイターの気持ちがわかっていない

あきれた

LINE BLOGのとんでもない利用規約に関するエントリに中の人から反論がありました。

こちらが元のエントリです。

LINE BLOGのとんでもない利用規約に注意!

それに対する反論がこちらです。

佐々木大輔 – LINE BLOGの利用規約はとんでもなくないよ – Powered by LINE

著作人格権の不行使

問題となっている利用規約の第5条1項がこれです。

第5条(本件コンテンツの権利及び取扱い)

1.お客様は、当社に対して、本件コンテンツを本サービスの提供、広告・宣伝及び利用促進の目的の範囲内で利用することを無償で許諾する(当社に対する著作者人格権の不行使を含みます。)ものとします。

引用元:利用規約 – LINE BLOG

私の主張は次のとおりです。

著作人格権とは、著作物が自分のものだと主張する権利です。また、著作物を公表するかどうかを決定する権利です。さらに、著作物を勝手に改変されない権利も含みます。

この著作人格権は売買することができません。著作物にもとから備わっている権利だからです。あなたが書いた文章やイラストについて、あなたが書いたという権利を売買できないということです。

ところが、それでは不便なことがあります。お金を払ってイラストを描いてもらい、そのイラストを変更することも含め、いろいろな目的で使いたい時です。

そこで、お金をもらってイラストなどを描いたときに、著作人格権の不行使ということが求められます。いちいち描いた人の承諾を得ずに、改変などもして、好きに使いためです。

イラストを描いた側からすると、そのイラストは自分が描いたと主張する権利を放棄することになります。また、勝手に改変することを認めることになります。

自分が描いたとさえ言えないとは不合理です。そのため、著作人格権の不行使については、無効だという学説もあります。

同じことをLINE BLOGに投稿した記事や写真、イラストにも認めるということです。

中の人の説明は次のとおりです。

この条項は、ブログに掲載されたコンテンツを、より注目を集めるようにピックアップしたり、ランキングに表示したりする際に問題が起こらないようにするためのものです。
たとえば、記事中の写真がアプリのインターフェースにあわせて自動的にトリミングされたりすることがありますよね。そういうケースのことを想定しています。
そうした用途に限定して、著作者人格権の不行使にご同意いただいてます。
おもしろいブログをどんどん世の中に広めていきたいのでご協力よろしくお願いします、ということですね。
ちなみに、よくある普通の規約です。

より注目を集めるためにピックアップしたり、ランキングに表示するための条項ならば、そのような書き方ができるはずです。

例えば、はてなブログの利用規約は次のようになっています。

本サービスの提供、利用促進及び本サービスの広告・宣伝の目的のために、当社はユーザーが著作権を保有する本サービスへ送信された情報を無償かつ非独占的に以下のような形式で掲載、配布することができ、ユーザーはこれを許諾するものとします。
a.本サイト内への掲載
b.インターネットを用いたクライアントソフトへの掲載
c.APIやRSSフィードとしての公開、配信
d.学術研究データとしての提供

引用元:はてな利用規約 – はてな 第8条4項

著作人格権の不行使は無効だという学説もあるくらいです。

そんな言葉を利用規約に使う必要はないはずです。「よくある普通の規約」ということですが、私が調べた範囲では、他にはlivedoorブログぐらいです。経営が一緒なので当然なのかもしれません。

著作人格権の不行使は、契約書では使われることがあります。

クリエイターの人で契約書をきちんと確認する人がどれだけいるかわかりません。著作人格権の不行使を理解している人も少ないと思います。

確認して、理解したとしても、いやいや認めざるを得ません。いつも使っている契約書だと言われるでしょう。あまり実害のない契約書の文言の変更に、時間を使いたくないと考える人もいると思います。

それをいいことに一方的な契約を押し付けているのではないでしょうか?

しかし、自分が創作したものを自分のものだと主張できず、勝手に改変されても何も言えないことに、心の底から同意する人はあまりいないはずです。

私自身も、著作人格権の不行使を盛り込んだ契約を結ばざるを得ない立場になったときには、いつも忸怩たる思いをしていました。

著作人格権の不行使を利用規約に盛り込むことは、投稿されたコンテンツを有償で発注したコンテンツと同様に見ていると考えられても仕方のないことです。

アカウントとコンテンツの削除

1年間更新しないとアカウントとコンテンツが削除される可能性があることについては、誤解を与える表現だったということで削除されました。

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