これからのクラウドサービス機能の展望 | 定年起業のためのウェブコンサルティング

これからのクラウドサービス機能の展望

 クラウドを標榜するソフトウェアが増えてきました。ここで、クラウドサービスを分類、整理してみます。なかには、単なるデータセンターを利用したオンライン処理をクラウドと呼んでいることもありますが、ここではそれは除いて考えます。

1.装置間共有データの保管

 複数のパソコン、タブレット端末、スマートフォンなどで、データの共有ができます。普通は、利用者IDごとに分けて管理されますが、複数の利用者で利用可能にすることもできます。クラウドの最も基本的な機能です。

2.バックアップ

 DropboxやSugarSyncには、データをバックアップするという機能があります。クラウドにデータをバックアップすることにより、火災や地震で家ごとパソコンがなくなってしまったとしてもデータだけはバックアップを取っておくことができます。直前にバックアップしたデータだけでなく、古いバージョンへデータを戻す機能もあります。かつては、データを遠隔地に保管するということは、費用がかかりますので、一部の企業ユーザしか行っていませんでしたが、現在では個人ユーザでも気軽にできるようになりました。

3.付加価値付外部記憶装置

 Evernoteは、イメージデータから文字を検出して、検索できる機能があります。このように、単なるクラウド上に外部記憶装置を持つだけでなく、新たな付加価値をもたせています。ノートブックやスタックによる分類や強力な検索機能も付加価値といえます。

4.ログの保管

 Gmailは、過去のメールをすべて保存しておけます。必要に応じて、過去のメールを見つけ出すことができます。他にもいわゆるライフログで使われるソフトウェアは、ログの保管機能を持っているといえます。

5.装置間共有情報の保管

 InstapaperやRead It Laterのように面白いと思ったWebサイトを保存し、別の装置でも見られる機能があります。面白いと思った情報を保管するという意味で、単なるデータの保管とは分けて考えたいと思います。これを拡張して、利用者をまたがった情報の共有が次項の集合知です。

6.集合知

 Twitterのハッシュタグやはてなブックマークのように多くの人で情報を共有し、コメント等のやりとりをする機能があります。クックパッドによる料理レシピの共有、「Yahoo!知恵袋」や「OKWave」などの質問サイト、Google日本語入力による用語の共有もこれに含まれると考えて良いでしょう。

 現在、クラウドでサービスされている機能を整理すると以上のようになります。これからは、より付加価値を強化した集合知の新しいサービスが提供され、そこから新しいビジネスが生まれてきます。

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