Excelでできていたことが、何百万円もかけるシステムでできない理由

嵐の前触れ

 Excelでできていたことが、何百万円もかけるシステムでできないという話を聞きました。典型的な失敗プロジェクトになる可能性があると思いますので書いておきます。

 まず、何百万円もかけるシステムで何をしたいのかをはっきりさせなければなりません。Excelでできていたことを、個別ユーザー対応のプログラムとして作るというだけであれば、お金の無駄遣いになりかねません。Excelでそのまま続ければ、何百万円もの開発費が発生することはありません。

 システムの目的をはっきりさせるということは、システム開発で最も大事なことです。もしかしたら目的の捉え方が人によって異なっているかもしれません。

 例えば、社長は給与の支払い事務を効率化するためにシステムを導入しようと考えているとします。ところが、現場の人は個人毎の交通費も給与と一緒に払ってもらえれば楽になると考え、無理矢理システムに組み込もうとするとします。

 乗換案内などのウェブサイトやスマートフォンアプリでは、出発地と目的地を入力すると自動的に電車賃を計算するようになっています。すると、そのような機能も組み込もうと考えたりします。

 社長の考える費用や期間ではできませんが、誰も止める人がいません。開発費も開発期間もどんどんふくらんでいきます。あとから機能を追加したために、品質も良くありません。バグも多くすぐに落ちます。そのため使いものになりません。システムの開発費も時間もムダになってしまいます。

 システム開発は、その目的や制約事項を関係者全員で共有し、始めなければなりません。そうすれば、現在Excelで作成している帳票を、多額の費用をかけて個別のプログラムで開発する必要があるのかどうかも、自然とあきらかになるはずです。

 そうはいっても、プロジェクトはスタートしている、自分には関係者を調整する権限も能力もないとあきらめていると、ずるずると進んでしまいそうです。プロジェクトの参加者全員がそのように考えると、プロジェクト失敗へ歩みをすすめることになります。

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