ゴーストライターという仕事のあるべき姿

本

佐々木俊尚さんが、書籍のゴーストライターについてブログを書いています。

書籍のゴーストライターというエコシステム|佐々木俊尚 blog

佐々木さんは、著者とゴーストライターと出版社の三者にウィン・ウィン・ウィンの関係が成り立っているといっています。

著者には、本を出せるというメリットがあります。ゴーストライターには、お金と経験を積むというメリットがあります。出版社には、文章を書きなれていない著者にやきもきさせられないというメリットがあります。

佐々木さんのブログには抜けていますが、読者にとっても、埋もれていたかもしれないコンテンツを読めるというメリットがあります。

著者が多忙あるいは文章を書きなれていないという理由で、その人のコンテンツを埋もれさせることは、社会的に大きな損失です。そういう人からヒアリングをして、文章を書きなれた人が代わりに書いた本をベストのタイミングで出版することは、社会的に十分に意味のあることです。

同様のことは、このブログでも紹介した上坂徹さんの『職業、ブックライター。 毎月1冊10万字書く私の方法』にも書かれていました。

『職業、ブックライター。上坂徹』出版を考えている人の必読書

Twitterの反応を見ると、出版業界の人には常識でも、一般的には常識とまでは言えません。著者となっている人が実際には書いていないことに違和感を覚える人はたくさんいます。

実際の執筆者名は、奥付に「執筆協力」とか「原稿制作」として書かれていたり、担当編集者と並んで書かれていたりすることがあります。目次の後のスタッフ欄に「構成」あるいは「編集協力」として書かれることもあります。あとがきに「本書は、○○さんの協力をいただいてできあがりました」と書かれる場合もあります。

しかし、これでは大事な注意書きがごく小さな字で書いてあるようなうさんくささは免れません。やはり実際に書いた人の名前も、著者の名前と一緒に表紙に明記すべきです。

出版社として、著者の名前と実際の執筆者の名前を明記できない理由はどこにあるのでしょうか。おそらく売り上げが落ちることだと思います。

それは、出版業界の常識を知らない人が、著者が実際に書いたと誤解して買うことを期待しているのではないでしょうか。誤解を期待しているならば、責められてもしかたがありません。白黒つけたがる人が増えているという問題ではありません。

出版の世界で、著者のコンテンツを代わりの人が書くシステムは、必要なものです。著者・ゴーストライター・出版社・読者の四者でウィン×4の関係にあります。

きちんと情報公開する意味で、著者名と執筆者名を表紙に明記するようになることを望みます。

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