目標の設定を間違えると不正を引き起こします

不正に耳をすます

目標を立てそれを目指せとは、よく言われることです。目標設定では、SMARTの法則というものがあります。

  • Specific :具体的か
  • Measurable :定量的に測定可能か
  • Agreed upon :同意しているか
  • Realistic :現実的であるか
  • Timely :期限が明確か

目標は大切です。先日も目標の設定を間違えたために発生した事件が報道されました。

【犯罪統計不正】街頭犯罪ワースト1返上は虚偽でした…大阪府警、8万事件計上せず 全65署で犯罪数過少報告(1/2ページ) – MSN産経west

大阪府警は30日、平成24年までの過去5年間の刑法犯認知件数に、窃盗など計8万1307件を計上していなかったと発表した。

大阪府警は、刑法犯全国ワースト1を返上するために、刑法犯認知件数を減らすことを目標にしました。その結果、犯罪をカウントしないという不正を行うことになりました。

警察は、基本的には、発生した犯罪を捜査解決するための機関です。ですから、目標とすべきは犯罪の検挙率などです。

犯罪の温床となっている社会状況を改善するためには、政治、福祉、教育、社会保障などが関係し、警察だけで犯罪を防げるものではありません。

刑法犯認知件数の減少は、警察が設定する目標としては不適切でした。

同様のことは、企業でもあります。

売上だけを目標にされたセールスマンは、赤字でもなんでも受注し、売上をあげようとして利益率が下がります。

利益率だけを目標にすると、利益率の高いものだけを売ろうとして、売上が下がり、トータルの利益も減ります。

売上や利益などの数字だけを目標にするとグレーゾーンの行為が増え、コンプライアンス上の問題を引き起こすことになりかねません。

工場の在庫量だけを目標にすると、棚卸前に在庫を捨てるという不正が行われた例もあります。

1960年代の米国国防長官であったロバート・マクナマラが、ベトナム戦争における小隊活動の成績評価を行ったところ、ウソの報告書が上がるようになり、戦況の把握ができなくなったことは、有名な話です。

目標を設定すると、目標に設定されなかったことがなおざりになりがちです。特に、目標未達成にペナルティーがあると顕著です。

マスコミで騒がれたり、Twitterで炎上したりすると、騒がれないための目標を設定しがちです。目標の設定は間違えないようにしなければなりません。

目標は、よく検討し、妥当なものを設定しなければなりません。不正を働きやすいものではいけません。思いつきで軽々しく設定すべきものではありません。

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