ファーストキャリアの選び方 | 定年起業のためのウェブコンサルティング

ファーストキャリアの選び方

仕事

最近、ファーストキャリアに関するエントリをふたつ読みました。ひとつはこちらです。

最初に働く場所の選び方 – Chikirinの日記

ビジネスパーソンの能力は35才ぐらいまでに圧倒的な差がつき、次の4つがその能力だと書いています。ちきりんさんは、これらの4つの能力はいくら頑張っても身につかない職場があると言います。専門性はどこで働いても学ぶ気さえあれば身につくとしています。

  1. リーダーシップ
  2. 生産性の概念
  3. マーケット感覚
  4. 自分のアタマで考える力

もうひとつはこちらです。

「安定した職についた人たち」の価値が、暴落しつつある。 | Books&Apps

最近は、ひとつの会社に長く留まっている人よりも、35才までにいくつも転職した人の方が面白いということです。

偶然か、どちらも35才が区切りになっているのが面白いです。私の意見はおふたりと少し違いますのでここに書いてみます。

専門スキル

転職を繰り返し、異なる分野の仕事に変わってばかりいては、専門スキルは身につきません。専門を自分で決め、その専門性を発揮できる仕事でなければ、専門スキルは伸びません。専門スキルを身につけるためには、その専門スキルが要求される仕事の選択が必要です。

リーダーシップ

10年以上働いてもリーダーシップが身につかない仕事にはどういう仕事があるでしょうか。

短い期間で転職を繰り返し、人の指示に従って働く経験しかなければ、リーダーシップは身につきません。ずっと同じ会社にいても、新入社員も入らず、協力会社もいない環境で、一番下っ端として働き続けても、リーダーシップを身につけることは難しいでしょう。

リーダーシップは、自分がリーダーシップをとらざるを得ない環境で働くことが、一番身につきます。同期などの同レベル人たちの中でリーダーシップが発揮できるかどうかは、性格に依存します。

大企業の社員か中小企業の社員かで決まることではありません。

大企業では、社員は常にリーダーとして、協力会社の人たちと仕事をしなければならないことがあります。しかし、新入社員で配属された部門で、10年以上も最若年者として、先輩たちの指示のもとで働かざるを得ないということもあるかもしれません。

中小企業から他社に派遣され10年以上も他社のリーダーの元で働く人もいます。逆に、他に人がいないため、すべてを自分で決め、自分で実行していかなければならない環境で働いている人もいます。

生産性

製造業であれば、生産性向上はうるさいほど言われるはずです。

人や時間に余裕のある職場であると、本人が意識しない限り、生産性を気にしなくなるかもしれません。本人の意識があれば、どのような職場でも生産性に気を配ることは可能です。生産性を上げる余地のない職場など、まずありません。

マーケット感覚

仕事や職場によって最も差がつくのがマーケット感覚です。特に最終ユーザーと触れ合う機会のない仕事では、なかなかマーケット感覚は身につきません。

政府の規制が大きな業界では、営業部門にいてもマーケット感覚は身につかないと思います。

仕事でマーケット感覚が身につく人は、マーケットと触れ合う仕事をしている人に限られます。

仕事でマーケットに触れることのない人は、仕事以外の場でマーケット感覚を身につけるか、想像力で補うしかありません。

まとめ

ひとつの会社で定年まで働くという働き方はすでに崩壊しています。とはいえ、異なる専門への転職を繰り返していては、専門スキルは身につきません。

ファーストキャリアは、自分の働きたい道で、自分の能力を向上できる仕事を選ぶべきです。自分の能力には、専門的スキルのほかに、リーダーシップや生産性、マーケット感覚があります。

リーダーシップ、生産性、マーケット感覚は、企業の規模で身につけられるかどうかが決まるものではありません。最も仕事の種類や職場の環境に左右されるのはマーケット感覚で、次はリーダーシップです。生産性は、どのような仕事や職場でも、自分の心がけしだいで身につけられます。自分のアタマで考えるのは当然のことです。

専門的スキルは何の専門を選択するかということが重要です。自分の進みたい専門分野でリーダーシップ、生産性の概念、マーケット感覚を身につけられる仕事を選択することがベストの選択です。

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