理想のデジタルコンテンツ提供方法|『iCloudとクラウドメディアの夜明け』

 Appleは、音楽コンテンツやアプリの管理をiTunesだけではなく、iCloudによる管理も可能にしました。Apple IDと購入した音楽コンテンツやアプリがひもづけされています。Appleが音楽のオンライン販売に成功してから、デジタルコンテンツ販売上の課題は、映像と電子書籍に移っています。しかし、まだ決定打がありません。

 現在は、デジタルデータの形式もバラバラで、消費者がデジタルコンテンツを購入しても、特定の電子機器の特定のソフトウェアでしか視聴できないという方式が大勢を占めています。その電子機器やソフトウェアがいつまで販売されるか保証もなく、ベータ方式のビデオテープやレーザーディスクのように、再生機が手に入りにくいということにもなりかねません。

 映像も電子書籍もクラウドからデジタルコンテンツを購入し、一度購入したならば、消費者はどの電子機器でも視聴できることが理想です。航空機の中など、電波事情が悪いところがあることを考慮すると、ダウンロード方式が必要です。ストリーム方式はすぐに視聴できるという長所がありますので、電波事情の良い所では、ストリーム方式も選択できるほうが良いです。

 そのためには、各デジタルコンテンツは利用者IDとひも付けされ、利用者IDとパスワードの入力で購入・視聴が可能になり、パソコンでも、タブレット端末でも、スマートフォンでも視聴可能とする方式がベストです。利用者IDとパスワードを他人に教えたら、その人に視聴させることはできますが、勝手に新しいデジタルコンテンツを購入されてしまうリスクも負うわけです。家族間や親しい友人に教える人がいるかもしれませんが、これは、既存の媒体を家族内で視聴したり、友人に貸したりすることと同じぐらいの影響しかありません。

 視聴する電子機器ごとにデジタルコンテンツをひも付ける方式も考えられますが、明らかに視聴者にとって不便になります。レコードとCDとMDとビデオテープとDVDとブルーレイと好きなミュージシャンであればすべての媒体を買う人もいるそうですが、パッケージに写真などがあるところが、実体のないデジタルコンテンツと異なります。

 Appleは、iCloudでApple IDをキーとして、MacもiPadもiPhoneもiPodもApple TVも統一してデジタルコンテンツを扱っています。現在のところ、最も理想に近い形でデジタルコンテンツを提供している会社がAppleです。

『iCloudとクラウドメディアの夜明け』を読んでこんなことを考えました。

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