Apple製品を使っていると、Apple IDとiCloudがあちらこちらで出てきます。両者の関係を混乱しがちなので整理します。
Apple IDとは
Apple IDとは、Appleのサービスを使うためのものです。iTunes Store、App Store、iBooks Storeで、コンテンツをダウンロードするときなどに使います。
以前は任意の文字列が使えましたが、現在はメールアドレスを使います。メールによる確認で使うため、ふだん使っているメールアドレスが推奨されています。
Apple IDに指定したメールアドレスは、原則、変更することができます。変更の方法は『Apple ID を変更する – Apple サポート』にあります。原則と書いたのは、@icloud.com、@me.com、または @mac.comのメールアドレスを指定すると変更できないためです。
【2017年5月5日追記】
Apple ID の変更方法が変わりました。
また、いつの間にか2ファクタ認証になっていました。
2ファクタ認証は、2ステップ認証とは別のものです。詳しくは次のページをご覧ください。
Apple ID の 2 ファクタ認証 – Apple サポート
Appleは、Apple 製デバイスを iOS 9 以降または OS X El Capitan 以降にアップデート可能な場合には、2ステップ認証ではなく、2ファクタ認証を推奨しています。
【2017年5月5日追記ここまで】
Apple IDは2ステップ認証を選択することもできます。2ステップ認証を選択すると、次の操作をするときに、指定したデバイスに4桁の確認コードが送られてきます。
- Apple ID のアカウントページにサインインする
- 新しいデバイスで、または iCloud.com から iCloud にサインインする
- iMessage または FaceTime* にサインインする
- 新しいデバイスの iTunes Store、iBooks Store、App Store で買い物をする
- Apple ID 関連の問い合わせをする
Apple IDの統合はできない
また、Apple IDは一人で複数個持つこともできます。iPhoneとiPadで違うApple IDを使っていたなど、知らないうちに複数個になってしまった人もいます。その場合でも、Apple IDの統合はできません。
家族や夫婦でApple IDを共有し、有料コンテンツを共同で使うことは、Appleは認めていません。iOS8からは、「ファミリー共有」という有料コンテンツを共有するサービスを始めると発表しています。
iCloudとは
iCloudとは、Appleのクラウドサービスで、音楽、写真、書類などを保管できます。iPhoneやiPadのバックアップもiCloudに保管できます。
iCloudとApple IDの関係
iCloudのサービスを利用するときに、Apple IDを使います。
ただし、iCloudを使うときには、2段階認証はありません。
最初の設定時のApple IDがデフォルトで表示されますが、変更することができます。
【2017年5月5日追記】
Apple ID を新規のデバイスで使うときは、2段階認証が使える環境であれば、2段階認証になるように変わったようです。
また、iCloudを使うときには、Apple ID が必要で、別のメールアドレスを登録することはできなくなっています。
【2017年5月5日追記ここまで】
おすすめの使い方
Apple IDは、ひとつに統一した方が便利です。有料のコンテンツを買っているApple IDがひとつだけであれば、それに統一します。
複数のApple IDで有料コンテンツを買っているならば、iOS8からリリースされるファミリー共有の機能で共有し、ふだん使うApple IDはひとつにするのがいいと思います。
すべてのデバイスで、同一のApple IDにするのが便利です。コンテンツをすべて共有できます。
セキュリティ設定
Apple IDは、新たにメールアドレスを取得し、専用のメールアドレスとします。そのメールアドレスから、ふだん使っているメールアドレスに転送する設定にします。
あなたしか知らない専用のメールアドレスとすることにより、セキュリティを高めることができます。
パスワードは、8文字以上で、アルファベットの大文字、小文字、数字、記号をすべて含むものにします。メールアドレスや他のサービスのパスワードと同じであったり、類推できたりするものではいけません。他で流出した時に、不正アクセスされます。
Apple IDとiCloudアカウントの変更方法は、『AppleIDとiCloudアカウントを変更する方法』をご覧ください。