FacebookのエッジランクとSEO対策の類似点 | 定年起業のためのウェブコンサルティング

FacebookのエッジランクとSEO対策の類似点

2台のスマホ

 Facebookは、サービス提供会社の思惑と利用者の使い方にすれ違いがあり、それが今後のFacebookにどのような影響を与えるか気になるところです。Facebookはもともと学生間のツールとして始まったこともあり、実生活で関係のある人がさらに交流を深めるためのツールとして開発されています。この方針は現在も変わっていません。

 しかし、Facebookには無名の人でも影響力を強める力があります。Facebookの投稿は、エッジランクといわれる親密度のようなもので、誰にどれだけ表示されるかが決まります。「いいね!」が押されるとその人の「友達」のニュースフィードにも表示されます。シェアされると「友達」の「友達」まで拡がります。

 つまり、「友達」を増やし、エッジランクを高め、「いいね!」やシェアがたくさんされると、投稿を目にする人が増えるわけです。自分の店の商品を買ってよろこんでいる人が投稿すれば、お店の売り上げも増えます。Facebookで露骨な売り込みは嫌われますが、商売に良い影響を与えることは容易にできます。

 すると、友達を増やそう、エッジランクを高めよう、「いいね!」やシェアをたくさんしてもらおうと考えるようになります。エッジランクは、「いいね!」やコメントや一緒にタグ付けされている写真の数などで決まるといわれています。その結果、「いいね!」やコメントがあふれることになります。

 この状態は、Facebookの思惑とは少し違います。「友達」を増やそうとする人は、知らない人にもどんどん友達リクエストを送り「友達」を増やそうとします。架空アカウントでも、実在の「友達」が何人もいる事態を引き起こす原因ともいえます。

 Googleの検索でも似たような事象があります。Googleの検索で上位に表示されると、見てくれる人が増えるということから、さまざまなSEO対策が考え出されました。ところが、SEO対策により内容を伴わないサイトが上位表示されることは、Googleの望むところではありません。Googleは、利用者に真に役に立つサイトが、上位表示されることを望みます。

 その結果、Googoleは検索アルゴリズムを変更し、SEO対策を無効化しました。無効とするだけでなくペナルティを与えている場合もあります。多くの被リンクを買っていたサイトは、これで復活できなくなりました。自分のサイトを修正してすむならば、対応はできますが、被リンクをはずすことはできません。被リンクを売っていた業者も、もう存在していないかもしれません。

 同様なことがFacebookで起きるかどうか気になります。短時間に大量の「友達」リクエストを送ったり、大量の「いいね!」を押したりした人は、その操作を一定期間停止される場合があります。友達リクエストの承認時には、しばしばFacebook以外でも知っている人かどうか聞かれます。

 Facebookがエッジランクの算出アルゴリズムを変更しているかどうかはわかりませんが、次のような変更はできると思います。

1.「友達」の多い人のエッジランクを落とす

 同時に数千人の人と親しくなることはできません。「友達」が多い人のエッジランクは自動的に落とすというアルゴリズムの変更は考えられます。しかし、コミュニティの中心的な人であれば、慕う人は多く、「友達」も多くなることは考えられます。

2.Facebook上で交流のない「友達」の多い人はエッジランクを落とす

 修正案として、交流のない「友達」がたくさんいる人のエッジランクは落とすということが考えられます。Facebookで「友達」になったのだから、Facebook上で交流があるはずです。それがないのは不自然な「友達」ではないかという論理です。Facebookは登録してみたけれども使っていないという人と「友達」になっている人は低く評価されることになります。

 Googleの検索では、SEO対策は検索の利用者に不利益をもたらします。Facebookにおける「友達」を増やそうとする行為やエッジランクを上げようという行為は、利用者に不利益はもたらしません。「友達」を増やしたくない人は、友達リクエストを承認しないだけです。

 Googleの検索アルゴリズムが変更されると、検索時に表示されるサイトが変わり、PVも変わります。エッジランクのアルゴリズムが変更されると、ニュースフィードに表示される人が変わります。その結果、影響を受ける人もでてきます。

 Facebookのエッジランクをあげようとする行為は、SEO対策と似てはいますが、SEO対策ほど利用者に不利益をもたらしません。サービス提供会社は、利用者のためになることを考えています。利用者のことを考えていれば、アルゴリズムの変更により、困ることはないはずです。

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