中国が同国独自のOSを10月にも発表するそうです。まず、パソコン向けを用意し、その後スマートフォンやタブレットなどのモバイル用にも提供するということです。
WindowsとAndroidに代わる新OS、中国が発表間近 : ギズモード・ジャパン
中国は、5月に政府内でのWindows8の購入を禁止するという発令を出しています。
Windows 8を禁止した中国政府──その背景と、中国産OSの現状は – ITmedia ニュース
米国家安全保障局(National Security Agency, NSA)による情報収集活動を懸念してのようです。NSAは、エシュロンという通信傍受システムを使用して、世界中の固定電話、携帯電話、ファックス、電子メール、データ通信を傍受していると言われています。
現在の中国国内では、パソコン用OSはWindows、モバイル用はAndroidが大きなシェアを占めています。
中国では、ネットの検閲が行われ、FacebookやTwitter、YouTubeにアクセスできません。Googleも不安定で非実用的です。
中国国内にネットを封じ込めようとしています。
米国企業に牛耳られているOSを国産にすることにより、「ネットの壁」を完成させようとしているかのようです。
中国企業以外では、中国製OSを採用しようというところはないと思います。中国企業はいやいや採用させられるかもしれません。完全に中国国内専用のOSになります。
中国政府が積極的に投資しているアフリカでは、中国製OSの採用がすすむという説もありますが、金銭的な見返りでもない限り難しいと思います。
中国で独自OSを開発しているという話はこれまでにもありましたが、うまくいったという話は聞きません。
新OSは、Linuxをベースにしているということですから、AndroidそっくりのOSになると思います。アプリはAndroidのものが動くかもしれません。
新OSがある程度まともに動くものであれば、中国政府機関では、他のOSの使用が禁止されるかもしれません。
場合によっては、セキュリティを理由に中国国内での使用も禁止されるかもしれません。そうすると、外国企業がOSの分野で中国に進出することは、実質的に不可能になります。
中国国内では、中国製OS以外は使えなくなるということです。中国は、OSに関して鎖国状態となり、ガラパゴス化が大きく進みます。
中国製の新OSには、エシュロンで傍受されても解読できないように、強力な暗号化技術が組み込まれると思います。
さらに、秘密の機能が組み込まれ、すべての情報が中国政府に筒抜けになるということのないことを祈っています。