日本のIT業界の絶望

ビジネスマン

日本でITを学ぶ優秀な若者は、GoogleやAppleなどから誘われて、米国に行ってしまいます。米国でITを学ぶ優秀な若者は、自ら起業します。GoogleやFacebookに行くのは二番手、三番手の若者です。

木村岳史の極言暴論! – 「学生がグーグル、アップルに流出」を嘆く日本、「なぜ退屈な企業に」と驚く米国:ITpro

日本のITベンダーの経営者、コンピュータサイエンスを教える教育関係者、そして行政のIT関連の政策担当者が共通に心配していることがある。ITを学ぶ超優秀な若者が日本のIT業界に就職せず、グーグルやアップルなど“光り輝く”大手ITベンダーの熱烈ラブコールを受けて米国に行ってしまうことだ。

中略

米国で学ぶ超優秀な若者(米国人とは限らない)はどうするのかと言うと、自ら起業するのだそうだ。

中略

グーグルやフェイスブックに行くのは二番手、三番手の若者。いずれにしろ優秀な若者の多くは、IBMなどトラディショナルなITベンダーには就職しない。

出典:ITpro

GoogleやFacebookは、優秀な人材の流出と採用難に直面しており、世界に目を向けて人材採用をしています。そこに日本の大学でコンピュータサイエンスを学んだ優秀な若者がさらわれているということです。

日本の優秀な若者が自ら日本で起業しないのは、日本の社会環境が米国と異なっているためです。

日本で学んで企業するよりは、米国で学びそのまま米国で起業する方が、実現性が高いかもしれません。

日本でも終戦直後には若者が起業する環境がありました。世界的大企業になった会社もあります。

2000年前後にも自ら起業した若者がいました。生き残っている会社もありますが、既得権益を守ろうとする勢力に潰された会社もあります。このころに起業して残っている会社は、ECやネット広告、ゲームなどの会社です。ITを使いはしますが、新しい技術を開発する会社ではありません。

そこが、終戦直後に起業した会社と異なります。終戦直後は新しい技術を開発していました。

一方、日本の大手IT企業は、ソフトウェアの開発をハードウェアの製造と同じように考えています。設計と製造を分離し、設計は優秀なエンジニアが担当し、製造すなわちプログラミングは、スキルの低いエンジニアに担当させるか、外注します。プログラミングを軽んじています。

ところが、ソフトウェアはハードウェアよりもはるかに複雑です。設計とプログラミングを分離していてはいいものができません。プログラミングをしながら、設計へのフィードバックが頻繁に必要です。

ソフトウェアはよく料理に例えられます。レストランのシェフがレシピだけを書いて、実際に料理をしなければ、おいしい料理はできません。ソフトウェアも設計だけをして、プログラミングをしなければ、よいプログラムはできません。

さらに大規模なソフトウェアになると、日本の大手IT企業は、プロジェクトマネジメントだけを行い、設計もプログラミングも外注します。

そのため、日本の大学でコンピュータサイエンスを学んだ学生は、日本の大手IT企業に入ると、プログラミングのスキルが身につきません。実際にプログラミングを行うのは、人貸業のようにエンジニアの派遣だけをやっている会社に採用された文系出身の人だったりします。

この構造を考えると、日本のIT業界は絶望的になります。世界中で使われるソフトウェアが、日本で開発されたことがないのも当然です。

ソフトウェアは人類の進歩に貢献すればよく、日本にこだわることがおかしいと考えるべきかもしれません。

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