ITを使うときには、知らなければトラブルを起こすことがあります。周りの人を巻き込んで迷惑をかける場合もあります。
IT知識不足に起因するもの
ITの基本的知識を知らないためにトラブルを起こしてしまうものです。
セキュリティ・パッチを当てない
セキュリティ・パッチを当てずにパソコンをインターネットに接続すれば、しばらくすればパソコンを乗っ取られたり、ウィルスに感染したりします。
乗っ取られたパソコンは、他のサイトを攻撃するために使われたり、遠隔操作されて犯罪に使われたりします。
ウィルスに感染すると、パスワードなどの情報を盗まれ、金銭的な損害を受ける場合もあります。
セキュリティ・パッチは、必ず当てなければなりません。
ウィルス対策ソフトを使わない
ウィルス対策ソフトがウィルスを100%防げるわけではありませんが、使わなければ既知のウィルスにも簡単に感染します。
ウィルスに感染すると、金銭的被害や情報漏えいなどさまざま被害を受けます。
信頼できないプログラムを実行する
ウィルスは基本的にプログラムを実行することにより感染します。プログラムを実行するということは、それだけリスクの高い行為です。
信頼できないプログラムを実行してはいけません。特に、FacebookやTwitterなどのSNSで、診断だとか占いだとかと送ってくるアプリは要注意です。
プログラムは、信頼のできるところから入手したものだけを実行するようにします。
不適切なパスワードを使う
パスワードは類推できてはいけません。片端から試されて当たってしまってもいけません。
そのためには、8文字以上で、アルファベットの大文字と小文字、数字、記号を含んだものにします。
複数のところで共用すると、片方で漏えいすると、もう片方も不正アクセスされます。パスワードの共用は被害を大きくします。
LINEでは、パスワードが漏れたとしか思えない不正アクセスが発生しています。暗号化された通信を傍受され解読されているか、内部犯行によりパスワードが流出している可能性があります。
このようなサービスは、使用をやめるか、漏えいしてもかまわないことだけにとどめるべきです。他とのパスワードの共用は絶対にダメです。
乗っ取り
Facebookでは、架空の友達が3人いると乗っ取られる可能性があります。
どのようなサービスでも、アカウントとパスワードを知られれば乗っ取られます。2段階認証ができれば使う方が安全です。
乗っ取られると、自分の知らないところで何をされるかわかりません。LINEでは、友達をだまし、お金を盗み取る事件が頻発しています。
ITを利用しただましのテクニックに引っかかる
ITを利用して人をだます手口があります。手口を知らないと引っかかりやすく、知っていれば引っかかりにくくなります。
フィッシング詐欺
本物とそっくりの画面を表示して、パスワードなどを入力させ、盗み取る方法です。金融機関サイトのパスワードを盗まれると、お金も盗まれます。
本物とそっくりの画面を表示する方法として、偽のURLをメールで送る方法や、ウィルスに感染させ正規のサイトの代わりに偽の画面を表示させる方法などがあります。
標的型メール
通常のメールを装い、添付ファイルを開かせることにより、ウィルスに感染させ、情報を盗みとる手口です。
メールを傍受し、普段のメールのやりとりを観察しています。送信元をいつもメールをもらう人に偽装し、普段と同じ文面で、普段と同じ添付ファイルで送ってきます。
ウィルスも特殊であり、ウィルス対策ソフトで見つかりません。盗んだ情報を外部に送るだけで特別な動きはしないため、ウィルスに感染したことさえ気づきません。情報を盗み取った後にウィルスが削除されることもあります。
知らなければ見抜くことは困難です。
ネットに書かれていることをうのみにする
ネットに書かれていることをうのみにしてはいけません。ネットには信頼できない情報が多くあります。
そんな情報を「いいね!」したり、シェアしたりして、拡散してはいけません。
ネットには、反射的な感情で行われる投稿もあるため、まともに対応する価値のないものもあります。
意図的にだまして「いいね!」やシェアを増やそうという投稿もあります。すぐに儲かるといった詐欺も多くなります。
書いてあることをうのみにする人は、ITリテラシーの低い人に限りません。ITに詳しくても、書籍になっていると信じてしまう人もいます。
ネットに限らず、テレビも新聞も書籍もうのみにしてはいけません。ネットは誰のチェックも入らずに公開されるため、とりわけ信頼できない情報が多いというだけです。
すべての情報は、その確からしさを自分で判断しなければなりません。客観的な事実と論理の正しさ、他の理論との整合性などから、自分の頭で考えることが大切です。
まとめ
ITを使うときには、ITのセキュリティについて、ひととおり知らないと危険です。しかし、ITを使う人みんなが知っているわけではないのが現実です。周りの人が、気がついたときに教えてあげるしかないと思います。