「男は中身で勝負」といった言葉は、過去のものです。日本の男性ビジネスマンには、服装だけが中身に追いついていないもったいない人が多いそうです。
『チャンスをつかむ男の服の習慣』は、そんな人のために、服装を見直すための習慣化から、具体的なコーディネートの例や効果的な方法が書かれています。
ここでは、私が参考になった3点を紹介します。
TPPOS
TPPOSとは、次の要素を意識して装いましょうと、政近さんが提唱している概念です。
Time:時
Person:人
Place:場所
Occasion:場面
Social:社会
Time:時、Place:場所、Occasion:場面は、以前から言われていることですが、そこにPerson:人とSocial:社会が加わっています。
人と社会が加わることにより、より多様性を持った装いが可能になると思います。時と場所と場面だけで決まるのではなく、人と社会によっても装いを考慮すべきだということではないでしょうか?
「誰に」「どう」見せるか
仕事をしている男性であれば、社内には上司・同僚・部下がいます。社外にはお客様や下請け企業の人がいます。それぞれ性別も年齢も様々です。
この中から仕事でよく会う人に見せるために、自分が思う自分ののイメージと相手から求められるイメージをかけあわせて、自分のスタイルを決めます。
自分のイメージだけでなく、会う人から求められるイメージも取り入れて、スタイルを作らなければなりません。
審美眼を磨く
センスを磨くためには審美眼を磨かなければなりません。また、品質を見極める目を持つことも必要です。
審美眼を磨くためには、美しいものを判断できなければなりません。品質を見極めるためにも、着心地や触感を判断できなければなりません。
判断するためには、それを知らなければなりません。美しいものを見て、着心地の良いものを着て、触感の良いものに触れなければなりません。
おわりに
人は何に一番お金をかけるかで、いくつかのタイプに分けることができます。食事、服、住まい、車などです。
日本の男性ビジネスマンには服に一番お金をかける人が少ないというのは同意します。私自身がお金をかけるのは食事になります。
服に一番お金をかけない人でも、本書を読み基本を押さえるだけで、見違えるようになります。自分は服装にむとんちゃくだと思う男性にこそ、読む価値のある1冊です。