Facebookは実名登録で危険だと考えている人がいます。なかには、Facebookをきちんと知らないまま怖れている人もいますので、どこが危険なのか整理します。
1.最低限必要な情報は名前とメールアドレス
Facebookを使用するために最低限登録しなければならない情報は、名前とメールアドレスです。名前は実名登録を要求されていますので、これが、Facebookは危険と思う一番の理由だと思います。しかし、名前だけでわかることは、この名前でFacebookを使っている人がいるということだけです。同姓同名が多い名前ですと、名前だけで個人を特定することはできません。
メールアドレスは新規に取得したものにすれば、仮に漏洩したとしても、そのアドレスにスパムメールが来るぐらいです。ふだん、そのメールを読まなければ関係ありません。
2.知られたくない情報は登録しない、書き込まない
不特定多数の人に知られたくない個人情報は人によって違います。年齢や体重などは人によっては、絶対に他人に知られたくない情報でしょうが、ブログで公開している人もいます。私も年齢や体重を知られてもどうということはありません。
人に知られたくない情報は、Facebookに登録したり、書いたりしないこと、これが基本です。登録したり、書いたりした情報は、不特定多数に知られる可能性があると考えた方が安全です。
顔を知られたくない人は、写真をイラストなどにすることです。メールアドレスが新規に取得したものであれば、メールアドレスをもとに「友達かも」とくることはありません。
3.書き込んではいけない情報
インターネットに流出するとまずい情報の代表的な例としては、次のものがあります。これらの情報を書き込んではいけません。
(1)クレジットカードの番号と名前と有効期限
クレジットカードは、名前と番号と有効期限があれば使えます。これらの情報が漏洩したと思われるときは、すぐにクレジットカード会社に連絡して、カードを失効させなければいけません。
(2)住所
ストーカー被害にあう危険性が増大します。
(3)電話番号・FAX番号
いたずら電話・FAXが増える可能性があります。
(4)メールアドレス
スパムメールが増える可能性があります。
4.他人からの情報漏えい
自分が、情報を書き込まないようにしていても、他人が書き込んでしまう場合はあります。これは、どうしようもありません。Facebookの危険性ではありません。インターネット全般の危険性です。
その中で、Facebook特有のものとして、写真にタグ付けされるということがあります。自分の写真を公開していなくても、他人があなたの写った写真をタグ付けして、あなたの名前と写真を結びつけてしまう可能性があります。
それを避けるためには、「設定」の「タイムラインとタグ付け設定」で、「あなたのタイムラインに投稿できる人」「友達があなたをタグ付けした投稿をタイムラインに表示する前に確認」するかどうかなどの設定ができます。
「設定」は、右上の逆三角形をクリックすると表示されます。
5.位置情報からの漏洩
Facebookには、スマートフォンのGPS機能やパソコンのIPアドレスから位置情報を取得する機能があります。この位置情報が第三者から閲覧可能な設定になっていると、住所を秘密にしておいても、位置情報から特定される危険性があります。位置情報は、投稿記事から個別に削除できます。
6.アプリからの漏洩
Facebookには、おもしろそうなアプリがたくさんありますが、誰も動作の検証を行っていません。アプリによりFacebookに登録した情報が抜き出されたり、Facebookが乗っ取られたりする可能性があります。Facebookではアプリの実行はやめるべきです。
利用しているアプリは、プライバシー設定の「アプリ、ゲーム、ウェブサイト」でわかります。
7.不注意からの漏洩
秘密にしたい情報を書かないようにしていても、ついうっかり書いてしまう場合もあります。それを防ぐには、プライバシーポリシーを厳しくします。秘密のグループ内だけで投稿していれば、より安全になります。
このように考えると、FacebookはTwitterと比較した場合、写真のタグ付けと位置情報の設定とアプリの実行で予期せぬ情報流出が発生する可能性はあります。しかし、そこさえ注意すれば、プライバシー設定は細かくできるため、特に危険なものではなく、むしろ実名のため炎上することが少ないところがメリットといえます。実名が怖いと言っている人のなかには、匿名であれば安心と思っている人も多いと思いますが、匿名でも投稿内容などから本人を特定できることは珍しくないことを知っておいた方が良いと思います。