GoogleはWindows XP向けChromeのサポートを2015年末まで延長すると発表しました。
Google Chrome Blog: Providing updates for Chrome for XP through 2015
Microsoftは2014年4月でWindows XPのサポートを打ち切っています。それにもかかわらず、Googleがサポートを延長するのはどうしてでしょうか?
Windows XPを使い続けているユーザーはまだまだいます。先日も会計検査院が、東電のやろうとしたWindows XPを使い続けるというコストカット策に苦言を呈したことが、ニュースになっていました。
東電無謀「Windows XP更新しない」節約、無駄遣い監視の会計検査院が異例の「お金使え」 (1/3) – ITmedia ニュース
インターネットにつながず、他のコンピュータとデータ交換もしなければ、Windows XPを使っても危険はありません。東電のパソコンがそうであったかどうかは、ニュース記事には明記されていません。しかし、企業のパソコンがそんな使い方をするとは思えません。
Windows XPを使い続けるということは、非常に危険なことをしているといえます。マルウェアやウィルスに感染し、何をするかわかりません。
GoogleもWindows XPのアップデートを強く勧めています。
Chromeはブラウザですから、インターネットに接続して使うことが普通です。ブラウザだけを安全なものにしておいても、Windows XPではインターネットに接続しただけで攻撃される可能性があります。それにもかかわらず、なぜGoogleはサポートを延長するのでしょうか?
Windows XP向けChromeのサポートをやめた場合、Chromeのセキュリティホールに侵入され、社会に大きな影響を与える事件が発生する可能性があります。そんなことが起きればGoogleが大きな非難を浴びることになります。
Windows XP向けChromeとWindows Vista以降で動くChromeに大きな違いがあるわけではないと思います。
それであるならば、Windows XP向けChromeのサポートを継続し、Chromeが原因となる混乱が発生しないようにしておいた方が、Googleにとってはリスクがありません。
だから、Windows XP向けChromeのサポート延長を宣言したのです。Windows XPで動くパソコンの数が十分に少なくなるまで、GoogleはChromeのサポートも続けると思います。
それにしてもWindows XPを使い続けている人や企業は、やめないと大変なことになる恐れがあります。自分が困るだけではなく、社会に大きな損害を与えて非難される恐れがあります。Windows XPの利用は早急にやめるべきです。