リチウムイオン電池の効率的な使い方

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credit: icatus via FindCC

スマホやノートパソコンに使われているリチウムイオン電池は、使っているうちに劣化していきます。劣化の速度は、バッテリーの使い方で大きく変化します。実証的な分析結果が明らかにされましたので、この分析結果を参考にすることでバッテリー寿命を延ばすことができます。

How to Prolong Lithium-based Batteries – Battery University

放電深度

ここで参考になるのは、放電深度別の充電回数です。放電深度とは、二次電池の放電容量に対する放電量のことです。DoD(Depth of Discharge)とも呼ばれています。バッテリーを完全に使い切った状態が、放電深度100%です。

電池容量が定格値の70%まで低下するまでの充電回数を放電深度別に調べた結果、次のようになっています。

放電深度

放電深度100%の使い方では充電回数は300~500回ですが、放電深度が浅いほど充電回数は多くなっています。ちょっと考えると浅い放電深度で使った方が良いように思えます。

しかし、浅い放電深度ということは電池を少ししか使っていないということです。トータルでどれだけの電池を使えるかを考える方が現実的です。そこで上の表に項目を追加しました。

放電深度 充電回数 電池使用量
100% 300 – 500 300 – 500
50% 1,200 – 1,500 600 – 750
25% 2,000 – 2,500 500 – 625
10% 3,750 – 4,700 375 – 470

電池使用量は、(放電深度)×(充電回数)で計算しました。トータルでは50%の放電深度で使うのが、一番電池を使えることになります。

温度

各温度条件でバッテリーを1年間放置した場合に、どれだけ充電量を維持できるかも調べています。

温度条件

0℃では、1年たっても40%充電したうちの98%を保持し、100%充電したうちの94%を保持しています。60℃では、40%充電したうちの75%を保持しているのに対し、100%充電した場合には3ヶ月後に60%しか残らないという結果になっています。

結論

この調査では、50%の放電深度で使うのが最も効率的という結果です。電池を使い切った100%の放電深度や10%程度の浅い放電深度では、トータルの電池使用量は少なくなります。60%ではどうなのか、70%ではどうなのか気になるところです。

また、リチウムイオン電池を保存する場合には、40%充電で低い温度で保存した方が、100%充電で高い温度で保存するよりも良いという結果です。これも50%ではどうなのか、30%ではどうなのか気になります。

なお、スマホやノートパソコンをACアダプターにつなぎっぱなしにすることは、満充電に近い状態を続けることになります。

リチウムイオン電池は過充電すると危険です。最悪の場合は破裂・発火する場合もあります。そのため、満充電に達すると保護回路の過充電保護機能が働き充電を止めます。

すると電池は自己放電を始めます。ある程度自己放電すると再び充電を始めます。ACアダプターにつなぎっぱなしにすることは、小刻みに充電と放電を繰り返すことになります。

過充電については保護回路で保護されていますが、浅い放電深度での充電を何回も繰り返すことになり、その分電池の劣化を進めます。

また、満充電では、特に温度が高い時には、自己放電の速度も速くなります。

満充電になったならば、ACアダプターを外した方が、電池のためには良いことです。

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