最近、新しいテクノロジーが続々と登場してきています。その中から近い将来、人類の生活に大きな影響を与えそうなものについて考えてみます。
1.ウェアラブルデバイス
ウェアラブルデバイスが医療に革命をもたらします。
ウェアラブルデバイスは、身体の様々な情報を収集します。腕につけた活動量計・睡眠計は、歩数から消費カロリーを計算し、睡眠時間と睡眠の深さも計測できます。
心拍計や発汗状態を計測するセンサーでは、運動の状態だけでなく、興奮状態や気分など、心理状態もわかります。
血管に光を照射し、血中の糖度などを計測するセンサーでは、食べた食事のカロリーや栄養成分も計測できます。
カプセル型のセンサーを飲み込み、体内情報を採取することも可能になります。皮膚にチップを埋め込むことも行われるかもしれません。
収取した身体のデータを基にして、健康上のアドバイスを本人にフィードバックすることができます。
大勢の人の身体データをビッグデータとして分析することにより、新しい医学上の発見が期待できます。
ビッグデータの収集でしばしば問題となるプライバシーの問題も、結果を本人にフィードバックすることにより、抵抗を示す人は少なくなります。
2.自動運転車
自動運転車により交通事故と渋滞が減少します。
実用化の最大の壁となるものは、プログラムのバグや機械の故障により発生した事故の責任です。おそらくGoogleがメーカーの責任とする条件で法改正を働きかけると予想しています。
日本の自動車メーカーは、完全自動運転車の実用化に及び腰ですから、いずれGoogleに大きな差をつけられ、消え去ることになるでしょう。
3.人工知能
人工知能がいよいよ実用化されます。
将棋も囲碁も人間は人工知能に勝てなくなります。それでもプロ棋士の生活が脅かされることはありません。人工知能の力を借りない人間のチャンピオンとしての地位を守り続けます。
車が人間よりも早くても100メートル競争がなくならないのと同じ理屈です。
通常の戦いとは別に、人間と人工知能が協力して戦う新しい大会ができます。それが最もハイレベルの大会となります。
人工知能が創作した詩歌、小説、音楽などが発売されるようになります。人間が創作したものとマーケットで競合します。
最初は一般的で大衆受けのするものから売り出されます。そのうちにマーケットを絞り、とがったものも売り出されます。
人間の作ったものはその人のファンが買いますが、人工知能にも名前がつき、その人工知能のファンが買うようになります。
人工知能が創作したものの知的財産権の帰属が問題になりますが、人工知能の開発者に落ち着くことになるでしょう。
4.無人飛行機
無人飛行機は軍事用にはすでに使われています。
Amazonは無人飛行機を使った宅配サービスを発表しています。
実用化に向けては、技術上の問題ではなく、法律上の問題が残っています。ここでも事故が起こった時の責任が大きな問題となります。
まとめ
4つのテクノロジーを紹介しましたが、多くのテクノロジーは米国のものです。
特に、日本の大手IT企業は、従来の技術の延長線上のものにしか興味がないように思えます。
かつては米国企業からも恐れられた日本企業ですが、技術をおろそかにし利益の追求ばかりに励んだ結果、すっかり落ちぶれてしまいました。