おもしろい記事がありました。
エンジニア35才定年説に挑戦する | Fringe81社長日記
そこで出来上がったのが、逆転の発想で、「プロパー社員エンジニアはコードだけ書く。派遣/契約エンジニアが社員をマネジメントする」というものです。いいですねこの逆行しているかんじ。
これが本当にうまくいったなぁと思ってまして、プロパー社員エンジニアの技術レベルがどんどん上がっていくんですよね。「なんだみんなマネジメントしたくなかったんだね、新しい技術へのチャレンジや、最前線に出たかったんだ」ということになったのです。世の中やっぱり「マネジメントのプロ」っていらっしゃるんですよ。派遣エンジニアの方でもう「かゆいところに手が届く」くらいマネジメントが好き、という方もいらっしゃるんですよ。もう社員がえらいとか派遣は下とか、年次が上だから若いからとか、関係ないですね。そういう事言ってるから、エンジニア35才定年説がまかり通ってしまうんじゃないかと思います。
出典:Fringe81社長日記
タイトルからはわかりませんが、マネージメントを派遣/契約社員にまかせて、プロパー社員がテクノロジーに打ち込めるようにしたと書かれています。
常識はずれのことです。普通に考えると会社が成り立たなくなるはずです。しかし、うまくいっていると書かれています。なぜ、うまくいっているのかは書かれていません。
そこで、なぜうまくいっているのか想像しました。
おそらくマネージメントに必要なオペレーションだけを外注しているのだと思います。
組織あるいはプロジェクトの方針決定や計画策定、意思決定などを派遣/契約社員にまかせてはいないと思います。それを派遣/契約社員にまかせていたら、組織がガタガタになりかねません。
例えば、ある製品を開発するとして、どのような製品を作るか、そのために必要な人・金・設備などをどのように調達するか、開発期間にどれだけかけるかなどの意思決定を派遣/契約社員にまかせることはないと考えます。
マネージメントに必要な情報の収集や資料の作成を派遣社員にまかせているのではないでしょうか?
誰が何をどれだけ作成したか、その品質がどうであったか、といったことに関する情報を集め、組織として共有するためにまとめる作業をまかせているということです。
定型的な情報の収集や資料の作成は、自動化できるものです。非定型な情報収集と資料作成の自動化は難しいですが、考えながら作らなければならないため、資料の目的をきちんと分かっていない人には作れません。
派遣/契約社員に、本来であれば自動化できる定型的な資料の作成をまかせて、マネージメントをまかせたと言っている気がします。
逆に言うと、マネージメントをそのようなものだと考えているのかもしれません。
組織やプロジェクトの方針決定、計画策定、意思決定などがほとんどなされていないのか、あるいは上位組織で決定されていて、派遣/契約社員がマネージメントしている組織はオペレーションだけをこなす組織となっているのかもしれません。
いずれにせよ、マネージメントを派遣/契約社員にまかせているというのは、不適切な表現ではないかと考えます。マネージメントをまかせているのではなく、付帯する事務作業をまかせていると言うべき状態だと推測します。