『会社を休む理由、これってセーフorアウト!? マナーの専門家に聞きました | 20代の”はたらき”データベース『キャリアコンパス』- powered by DODA -』というエントリがネットに流れていました。
今回ご紹介するのは、マナーコンサルタント西出さんが考える、”マナー観点からのセーフとアウト”です。有給休暇の取得を申請する場合、会社に取得理由を伝える義務はなく、会社はその理由によって取得を断ることはできません。今回の記事をひとつの参考としたうえで、ご自身の判断でご活用ください。
というただし書きが最初の方に入っていますが、それでも奇妙に感じます。
休暇取得の理由
会社を休む理由10通りに対し、セーフとアウトを判定しています。
- 友人の結婚式=セーフ
- 身内の結婚式=セーフ
- 子供の病気=セーフ
- 身内の病気の看病・通院付き添い=セーフ
- 飼っているペットの病気=セーフ
- 田舎の親や親戚の来訪=アウト
- 町内会の集まり=アウト
- 自転車や自動車のパンク=アウト
- マンションの立ち会い工事=ケース・バイ・ケース
- 人間ドック=ケース・バイ・ケース
ここには多くの人が休む次の理由が入っていません。
- 身内の葬儀
- 自分の結婚式や新婚旅行
- 自分の病気
おそらく、休んで当たり前ということで入っていないのだと思います。
ただし書きにもあるように、有給休暇を所得するために理由は問われません。休む時のあいさつや仕事の調整にはマナーが必要ですが、休む理由にマナーと言われると奇妙に感じます。
有給休暇を所得する理由にマナーがあるという感覚が、有給休暇の取得日数が少なくなる理由のひとつです。有給休暇は仕事の繁忙などを考慮してとるものです。特別な理由などいらないという意識が広がれば、有給休暇の取得も増えます。
また、どのような理由であれ、突然休まれては周りの人が迷惑をこうむる可能性があります。
休暇の取得はすべてケース・バイ・ケース
もとのエントリは、職場が緊急事態だとか、日程を変更できない重要なイベントがあるときなどに、休暇を取るときのマナーと捉えるべきでしょう。
するとすべての場合がケース・バイ・ケースになります。仕事の状況もわからずにセーフなどとは言えません。自分が休みたい理由と仕事の状況から自分で判断するしかありません。
もとのエントリに奇妙さを感じたのは、仕事の状態について何も書かれていないためです。
例えば、友人や身内の結婚式が、自分が抜けるわけにはいかない仕事のイベントと重なった場合などです。
『20代の“はたらき”データベース キャリアコンパス』というサイト名から判断すると、新入社員などの若い人向けのエントリだと思います。
それならばなおさら、有給休暇の取得に理由は問われないことと、仕事の繁忙時などに休む場合は自分がケース・バイ・ケースで判断するしかないことが、第三者的なただし書きではなく、本文の前提としてあるべきです。