一流といわれる会社や官公庁には、一流といわれる大学から、たくさんの新入社員が入ります。それでも出世する人とそうでない人がいます。出世する人とそうでない人とどこが違うのでしょうか?
1.運
上場企業の取締役になぜ取締役になれたかと聞くと、多くの人は運が良かったと答えるそうです。その理由は2つあります。
(1)謙遜
なかなか自分の実力でとは言いにくいものです。
(2)自分は運がいいと思っている
運がいい人とは、チャンスを逃さずに運を活かせる人です。そのためには、常に前向きの気持ちでいなければなりません。そういう人は自分は運がいいと思っています。
2.上司の引き上げ
出世のために最も有効なのは、上司の引き上げです。上司から目をかけてもらえることが、早い出世につながります。部下の引き上げを心がけている上司に巡り合えるかどうかは、運ともいえます。
3.仕事
大きな失敗をしにくい仕事というものがあります。成果を上げやすい仕事もあります。会社の中で主流といわれる職場もあります。
そのような仕事や職場につけるかは、上司が決めます。上司に、部下を引き上げる意識が強ければ、部下は主流といわれる仕事につける可能性が高くなります。
入社時の配属や仕事のアサインには、本人の希望もありますが、たまたまそこに欠員があったというような運もあります。
4.気配り
上司としては、気配りのできる部下は、かわいいものです。かわいい部下は引き上げたくなります。しっぽを振って寄ってくる子犬をけとばす人は、あまりいません。ましてや人間であればなおさらです。
まとめ
上記のなかで、自分でコントロール可能なことは気配りです。気配りは容易にゴマすりに変わります。
組織が大きく、古くなればなるほど、内部の出世は人間関係で決まってくるようになります。いわゆるコミュニケーション能力がすぐれた人が有利になります。
大きな会社が、経済環境の変化に耐えられず消えてしまうのも、上層部には人間関係の良さだけで出世してきた人だけしかいなくなるからです。内部で不正があっても、自浄作用が働かないのも同じ理由です。
このような状況を打破するためには、日産自動車のカルロス・ゴーンやオリンパスのマイケル・ウッドフォードのように、しがらみのない人が来るしかないのかもしれません。それでもカルロス・ゴーンは、日産自動車の立て直しに成功しましたが、マイケル・ウッドフォードは追放されてしまいました。