公務員が金券ショップで切符を買い、それを払い戻して利益を繰り返し得ていたのは、副業に当たるとして、懲戒処分になったというニュースがありました。
コツコツ公務員 金券ショップ錬金12年で1500万円 ― スポニチ Sponichi Annex 社会
報道されたポイントをまとめると次のようになります。
- 公務員が金券ショップで切符を買い、払い戻しで利益
- 勤務時間外に週3~4日
- 12年間で約1500万円の利益
- 税務署への申告はしていない
- 匿名の情報提供で発覚
このニュースには、いくつか不思議な点があります。
金券ショップで切符が払い戻し金額よりも安く売られている?
ひとつは、金券ショップで切符や航空券が、払い戻し金額よりも安く売られていたことです。
よく見かける金券ショップで安く売られている切符は、回数券をバラバラにしたものです。
現金を必要とする人が、クレジットカードなどで購入し、金券ショップに売るものが、主な供給源です。
ところが、JRの回数券の払戻額は次のように決まっています。
払戻額=回数乗車券-(使用済枚数×普通運賃)-手数料
関連規則:JR東日本:旅客営業規則>第2編 旅客営業 -第7章 乗車変更等の取扱い -第3節 旅客の特殊取扱 -第4款 任意による旅行の取りやめ
しかも新幹線回数券などは、一部券片使用後の払い戻しはできません。
航空券の場合も、一部券片使用後の払い戻しはできないことになっています。
規則の例:JAL国内線 – eビジネス6
さらに、クレジットカードで買った切符の払い戻しは、普通、クレジットカードの口座に払い戻しされます。
つまり、よく見かける回数券をバラした切符では、払い戻しできないか、できたとしてもかなり少額になるはずです。
さらに、金券ショップは、なぜ、正規の払い戻し額よりも安く売るのでしょうか?
また、金券ショップに売った人はさらに安い価格で売っているはずです。
情報源
匿名の情報提供で発覚したということですが、どこから知られたのでしょうか?
駅で何回も払い戻しをしていれば、不審に思われるかもしれませんが、公務員だとはわからないはずです。
本人が、副業禁止規定に引っかかるとも、未申告は脱税になるとも思わずに、周りの人に話したとしか思えません。
周りの人は、本人に警告もせずに、東京労働局に知らせたのでしょうか?
本人が周りの人に話さない限り、知られる可能性はほとんどありません。
まとめ
このニュースは、そのまま信じられるものではありません。
何か報道されていないことがあるのかもしれません。
公務員の副業に対する警鐘かもしれません。