コンサルタントを志す人は読むべし!『コンサルタントの教科書』 | 定年起業のためのウェブコンサルティング

コンサルタントを志す人は読むべし!『コンサルタントの教科書』

コンサルタントの教科書

<決定版>年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書』は、著者の和仁さんが経営コンサルタントとして独立し、顧客開拓してきた経験を元に、コンサルタントのノウハウを解説しています。

特に、クライアントから、コンサルタントに望むであろう目線で書かれています。

将来コンサルタントになりたい人、これからコンサルタントをしようという人、現役のコンサルタントでさらに成長したい人などに役に立つノウハウがまとまっています。

ここでは、その概要を紹介します。

コンサルタントの4つのモデル

はじめにコンサルタントの4つのモデルについて説明しています。自分がどのモデルに当てはまるかを考えることにより、自分のポジションがわかります。

プロジェクト型

問題点の解決に集中し、3ヶ月から1年程度の短期で関わる型です。事業再生、ISO取得、人事評価制度構築などのプロジェクトを遂行します。

アドバイス型

クライアントの問題点や解決すべき課題に焦点をあて、1年以上の長期間で関わります。ニュースレターやCD教材の定期購読サービスや会員制コンサルティングなどを行います。

ワークショップ型

ビジョンにフォーカスして、1回から数回程度で関わります。ビジョン策定セミナー、目標達成セミナー、ライフプランセミナー、ワークショップなどを行います。

パートナー型

クライアントのビジョンを明らかにし、そこに到達するためのプランを作り、社長と社員の向かう方向を一致させます。1年以上の長期で関わります。

経営者の3つのお困りごと

著者の和仁さんによると、経営者の困りごとトップ3はだいたい共通しているそうです。経営者のトップ3の困りごとにアプローチすることで、経営者に報酬を支払ってもらえる価値を提供できます。

会社のお金の流れが漠然としている

ひとつめは、会社のお金の流れが漠然としていることによるストレスです。会社の経営がどんぶり勘定になっているということです。

売上は上昇し、黒字で儲かっているはずなのに、お金がないという状況などです。仕入れの支払いが先で、売上の入金が遅いときにおこります。

お金は、多かれ少なかれ、経営者を悩ませることになります。お金の動きを見える化するところにコンサルタントの出番があります。

社長と社員の立場の違いからくる危機感のズレ

二つ目は社長と社員の立場の違いからくる危機感のズレによるストレスです。経営上の悩みを従業員が共有することは困難です。

社長が危機感を持っても、社員はなかなか持てません。社長と社員の橋渡しをコンサルタントが行えます。

次のビジョンが見えない

三つめは次のワクワクするビジョンが見えないという悩みです。周りは誰も共感してくれず、一緒に考えてくれません。

コンサルタントは、質問したり、事例を紹介していく中で、ひらめきを引き出すことができます。

報酬の考え方

コンサルタントの報酬には、人により大きな差があります。報酬はどのように決まるでしょうか?

クライアントに価値を提供できるか

まず、クライアントに、なぜあなたの望む報酬額を支払っても、それ以上のリターンを得られるのかを明快に説明できなければなりません。

ターゲットを選ぶ

ターゲットにより、おおよその報酬が決まります。

個人を対象にする場合と、法人を対象にする場合で、支払える予算が違います。一般顧客と同業者でも違います。

しかし、報酬はターゲットが支払える予算ではなく、コンサルティングにより、ターゲットがどれだけのリターンを得られるかで決まります。

比較対象を選ぶ

自分のコンサルティングが客観的にどれくらいの価値を持つかを考え、報酬額を何と比較するかを選びます。

幹部社員を選べば、月に100万円ぐらいになります。新入社員を選べば、月に20万円ぐらいです。

幹部社員並みの貢献をして、新入社員並みの報酬であれば、経営者は安いと思います。

経営者の望むもの

経営者の望むものを的確に把握しなければなりません。

コンサルタントはアドバイスをしがちです。しかし、経営者は人からあれこれ言われたくありません。

見落としていた真の問題に気づかせてほしいと考えています。自分一人では到達しえないところに、連れていってもらいたいと考えています。

そのために話をうまく引き出すための手順があります。

タイトルを決める

話を堂々巡りさせないために、何についての話をするかタイトルを決めます。

現状を知る

次にその件についての現状がどうなっているかを話してもらいます。そのために、さまざまな視点から質問します。

理想を知る

クライアントにとって、どうなっていたら理想的なのかを話してもらいます。ここでも複数の視点からの見方が必要です。

理想に近づくための条件を探す

最後は、現状と理想のギャップを埋めるため、どんな条件が整えば理想に近づくか、その条件を探します。

ここでも能力、行動、環境の3つの視点から探します。「能力をつけることで解決できるか?」「行動することで解決する道があるか?」「環境を変えることで解決できるか?」と考えます。

長期契約のコツ

コンサルタントの契約期間を長くするためにはコツがあります。

クライアントを自立させる

クライアントを依存させるのではなく、自立させます。

そのために、1年に1回、コンサル活動の履歴をまとめます。そして、どこに向かって何をするかについて、クライアントの考えを引き出し、次の1年間のコンサルプランを作ります。

クライアントには快楽を与える

コンサルティングのモデルは、パートナー型コンサルティングを選択します。

上から目線で教えるのではなく、見落としていた盲点に気づかせることがカギです。

事前期待をマネジメント

クライアントが自分のサービスに対し、事前にどのような期待を持つかをマネジメントします。過剰期待や間違った期待は、クレームや客離れの原因となります。先に言っておけば説明ですが、後で言えば言い訳になります。

顧客との接点を複数化

接する相手を社長だけにせず、その会社の幹部社員、営業部長、総務課長、若手社員など、複数のキーマンと接点を持つことです。すると社長の相談事の真意をより深く把握できます。

営業のじょうご構築モデル

入口商品から中間商品、そして高収益商品へと、じょうごで水を集めるように、見込み客が徐々に重要な顧客となっていく仕組みです。次の例は、和仁さんの独立14年目以降の営業のじょうごです。

メルマガ、ブログ、Facebook、Twitter、
ユーストリーム、YouTube
 ↓
ホームページ
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本、CD&DVD教材
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セミナー、ビジネスモデル構築合宿、
ジョイントベンチャー企画
 ↓
電話顧問サービス、養成塾
 ↓
個別コンサル、VP合宿プログラム

商品を作成するときに考えること

独りよがりな商品を作ってしまわないように考えるべきことがあります。

誰のどんな役に立つのか?

商品のターゲットと提供する価値です。ターゲットがあいまいでないか、きちんとした価値を提供できるかをチェックします。

あなたでなければいけない理由

クライアントが、他の人ではなく、あなたを選択する理由です。差別化ができていなければなりません。

その金額でお客様が買う理由

価格に見合う価値が、お客様に提供できるかどうかをチェックします。お客様が価格以上の価値を認めなければ買ってもらえません。

おわりに

コンサルタントに必要な考え方が網羅されていると思います。コンサルティングに関わる人には、おすすめの一冊です。

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