腹筋運動は背中を痛めるという記事がありました。
腹筋運動は時代遅れ、米軍が体力測定から除外へ – WSJ
カナダのウォータールー大学で脊柱バイオメカニクスを専門とするスチュアート・マッギール教授は、腹筋運動をすれば脊柱に過重な圧力が加わる可能性があると指摘する。同氏は腹筋で加わる力が、屈曲運動の繰り返しと相まって椎間円板(椎間板)を狭める可能性があることを発見した。この組み合わせが最終的には椎間板の突出を引き起こす原因となり、神経を圧迫して背中の痛みにつながり、潜在的に椎間板ヘルニアを発症させる恐れがあるという。
出典:WSJ
腹筋運動には、いくつかの方法がありますが、あおむけで上体を床に寝かせた状態から、上体を起こす運動が基本です。
私が学生のときは、膝を延ばして行っていました。いつのころか、それでは腰を痛めると聞き、膝を曲げることが普通になりました。膝を曲げた足を空中に浮かせて行うこともあります。
私がよく行くスポーツクラブでは、椅子に座り、負荷をかけながら上体を前に倒します。
これらのすべての方法が、背中を痛めるリスクがあるということです。
確かに心当たりはあります。
特に、足を床につけて寝た状態から上体を起こす腹筋運動は、腰や背中を痛めている状態ではできません。無理に行うと腰や背中に痛みを感じます。
足を上げた状態や椅子に座った状態であれば、腰や背中を痛めていてもできると思いますが、それもリスクがあるということです。腹筋で加わる力と屈曲運動の繰り返しが椎間板を狭める可能性があると書いてあります。
記憶はあいまいですが、何年か前に腰のレントゲン写真をとったときに、椎間板が狭まっていると言われた記憶があります。腹筋運動のせいかもしれません。
伝統的な腹筋運動の代わりに、プランクポーズという運動が紹介されています。腕立て伏せの上がった状態で、かかとから肩までの部分を水平に保つ運動です。肘を床につけた格好で行うこともあります。
この種の健康に関する情報は、正しいかどうかの判断が難しくなります。ガンに関する情報などには、反対のことを言っているものもあります。
専門家と一般の人には、大きな情報のギャップがあります。自分で実験してみることもできません。
自分の乏しい経験や言っている人のバックグラウンドなどから判断するしかありません。
今回の腹筋運動に関する記事は、自分の経験からは正しいかもしれないと思います。
しかし、この記事にはおかしなところがあります。
カナダ軍は昨年から段階的に体力測定の全面改定を行っており、約20キログラムのサンドバッグを3分半の間に30回持ち上げるという実用的な動作に力点を移してきた。
出典:WSJ
重いものを持ち上げる動作は腰を痛めやすい動作です。背中を痛めるリスクのある腹筋運動の代わりに、腰を痛めるリスクの大きい重いものを持ち上げる動作をさせるというのは腑に落ちません。
この部分だけで、この記事全体の信頼性に疑問を感じます。
最近もFacebookでおかしな投稿を見ました。
病気の母親を抱えている人に水素水を勧めたが、効能を信じてもらえなかったと書いていました。病気の母親を抱えているなら藁にもすがる気持ちで、何でも試してみるのが当然だと書いていました。自分だったら借金してでも水素水を買って試すそうです。
水素水の効能は科学的に証明されていません。それをよく知らない人から勧められても試す気にならないのは当然だと思います。
しかし、その投稿には病気の母親を抱えた人を非難するコメントばかりがついていました。投稿者の信者なのかもしれません。
どんなことでも盲目的に信じることは危険です。何事も頭から信じることなく、自分で判断し、少しずつ試しながら、やってみるしかありません。