仕事をしていると多かれ少なかれストレスが発生します。適度のストレスは仕事の遂行にプラスになりますが、過度のストレスはマイナスです。ストレスにより精神を病んでしまう人もいます。そこで、ストレスの種類と対策を考えてみます。
本番のストレス
練習の時はうまくできても本番になるとうまくできなくなることがあります。特に大勢の人が見ている前で何かを行うときなどに顕著です。緊張して、頭が真っ白になったり、声が震えたり、体が震えたりします。
この本番のストレスの対策に有効なのはメンタルトレーニングです。以前はスポーツの世界で、日本の選手は本番に弱いと言われていました。最近はそれほどでもないと思います。メンタルトレーニングの成果が出ています。
メンタルトレーニングの基本は、うまくいくイメージを練習を繰り返しながら潜在意識に取り込むことです。すると緊張は集中力につながり、プラスの作用をもたらします。
緊張することにより、頭が真っ白になったり、手足が震えたりするのではなく、普段の練習以上の力が出せるようになります。
失敗したときの影響
失敗した時の影響が大きいとストレスが増えます。大きなコンピュータシステムでは、数百万行のプログラムの1文字を間違えただけで、大きな損害をもたらす事故が発生することもありえます。
この種のストレスの対策はリスク管理です。考えられるリスクをすべて洗い出し、対策を立てます。
対策には、「回避」「転嫁」「軽減」「受容」の4種類があります。対策にかかる費用とリスクが顕在化する確率と顕在化した時の損害額から実施する対策を決定します。考えられる対策をすべて実行しておくと人事を尽くして天命を待つという気持ちになれます。
リスク管理については次の記事をご覧ください。
頼りにするものの存在
例えば、自分が設計し自分でプログラミングし、ほかの人がまったく関与していないシステムがあった場合、不具合があった場合に最も早く解決できるのは自分になります。他の人が解決するには何倍もの時間がかかります。
そのようなシステムが存在することは、障害発生時のストレスを何倍にもします。休日でも深夜でも呼び出され、心が休まる時がなくなります。
このストレスの解決方法は、そのようなシステムを作らないことです。設計、プログラミングでは、必ずレビューを行い複数の人がその内容を理解している状況にしておくことです。
今では複数人のレビューは当たり前のことになりましたが、昔は一人の人しかわからないシステムがありました。
人間関係
職場の人間関係に起因するストレスです。上司は自分の評価をする立場であり、上司との人間関係の悪化は自分の将来にまで影響します。お客様には自分を神だと勘違いしている人もいます。
部下でさえストレスの原因となる場合もあります。逆パワハラといわれるものも存在します。
同僚との競争関係もストレスの原因となります。
この種のストレスには解決が困難なものがあります。人間関係のストレスは、単純な対策が存在しません。
まとめ
本番に弱い人の対策は、科学的に見つけられています。間違いやミスを犯すことのストレスも仕事の仕組みで軽減できます。しかし、人間関係のストレスは千差万別であり、解決方法も簡単ではありません。人間関係は永遠の課題なのかもしれません。