体育会系の活動は就活に有利と言われています。まず、有利な理由から考えてみます。
体育会系が就活に有利な理由
共通の目標を持って努力した経験がある
スポーツでは、試合に勝つという共通の目標に向かって、仲間と一緒に努力をします。
これは、会社の事業目標に向かって、社員が一丸となって努力する企業活動と同じです。
そこには、助け合いや自己犠牲もあります。会社としては、すでにスポーツで似た経験をしている人と一緒に仕事をしたくなります。
その意味では、集団競技のほうが、個人競技よりも有利になります。
健康である
健康であり、体力があることも体育会が好まれる大きな理由です。
どんな仕事でも、病気がちでは満足にできません。
元気がいい
体育会系の人は、声も大きく、活動的です。多少の困難は乗り越えていくように感じさせます。元気のいいことも、体育会系が好まれる大きな要素です。
命令に無条件に従う
体育会が就活に有利なのは、先輩等の命令に無批判に従うことに慣れているためもあります。
会社でも、上司の命令に何も考えずに従うことを要求するところがあります。あからさまでなくても、自分の指示に無条件に従わない部下に不快感を示す上司は珍しくありません。
このような会社では、体育会出身者が醸し出す雰囲気は心地よいものになります。それだけで仲間だと考えても不思議ではありません。
体育会系があまり関係のない仕事
デザイン、エンジニアなど、特殊な技術が必要とされる仕事は、体育会系であることは、あまり重要ではありません。高い技術を持っていることのほうがはるかに重要です。
もちろん、技術もあり、折衝力などのヒューマンスキルもあり、元気で健康的な人は歓迎されます。
命令に無条件に従うことは良いことか?
会社が体育会系の人を採用する理由となっている「命令に無条件に従うこと」は、果たして良いことでしょうか?
報道されている会社の不祥事などを見れば明らかです。
ただでさえ、日本では空気を読むことを求められます。会社全体がおかしな方向に進み始めた時に、抵抗することは並大抵のことではありません。
「命令に無条件に従うこと」に慣れている人には、会社に異議を唱えることも、流れを変えることはできません。
結論
会社にとって、体育会系の人ばかりを採用することは、決して良いことではありません。人材の多様性が必要です。
特に、技術を必要とする仕事では、体育会系である必要はまったくありません。
「運動部未経験の男は使い物にならない」という意見が、ネットで話題になっていましたが、極めて狭い範囲でのみ通用する近視眼的なものです。