『コンサルタントのための“キラーコンテンツ”で稼ぐ法 (DO BOOKS)』は、コンサルタントになって活躍したい人のための本です。
先生業の仕組みを解き明かし、キラーコンテンツの作り方と具体的な活用方法について説明しています。
ここでは、その概要を紹介します。
先生業の構図
先生業は4つに分かれます。縦軸を「教えている内容の専門性」、横軸を「受講側の人数」とすると、次の図のようになります。
A(Academy) :学校、学習塾など、一般的かつ大人数で習うこと
B(Business):簿記、経理、ビジネス研修、秘書講座、ビジネスマナー
C(Culture) :ピアノ、パソコンなどのお稽古ごと、個人レッスン、家庭教師
D(Doctor) :個別相談、個別対応、個別コンサルティング
BとDはビジネス系です。AとCはプライベート系です。一般にビジネス系のほうが単価が高くなります。
AとBはお金を払う人と受講者が別です。CとDは自分でお金を払います。受講者が次の方針を決める権限を持っています。
セミナーがコンサルティング契約の販売促進になるのはDだけです。
コンサルタントがやってはいけない5つの間違い
コンサルタントが絶対にやってはいけないことをあげています。
メニューを並べる
コンサルティングのメニューをたくさん並べることです。これといった強みがないことを自ら明かしているようなものです。
自分を売り込む
これも強みがない証拠です。コンサルタントは自分よりも、自分の強みを売りこまなければなりません。
作業の代行
コンサルティングではなく、作業の代行、実務の代行を行うことです。これでは、単なる作業の下請けです。
経験と勘だけが頼り
なぜ行うのか、どういう意味があって、どういう効果が期待できるのかなどの論理的な説明ができないことです。これではコンサルタントと言えません。
契約継続の根拠がない
契約期間が決まっておらず、お客様にとって意味もなく契約を継続することです。これではお客様に嫌われます。
独自のキラーコンテンツの作り方
独自のキラーコンテンツを作るためには、自分自身が体験しながらノウハウを積み重ねてきたことを経営者に向けたコンテンツに変換します。
具体的には次の2つの観点でコンテンツの変換を図ります。
経営者向けとする
コンサルティングの対象は経営者です。テーマを経営者向けに変換しなければなりません。経営者はサラリーマンやビジネスマン向けのコンテンツには興味がありません。
会社全体に影響すること
テーマは会社全体に関わることでなければなりません。経営の根幹にかかわること、社員全員に影響すること、大きなお金が絡むことなどです。
販売実務
パッケージ化
コンサルティングをパッケージ化します。パッケージ化により次のメリットがあります。
- 売りやすくなる
- 説明しやすくなる
- 具体的に目に見える形になることにより説得力が増す
- 品質が保てる
- 同時進行が可能になる
一貫性
ウェブサイト、セミナー、本で一貫性を持たせます。あらゆる活動をキラーコンテンツに即して行うようにします。
コンサルティングメニュー
コンサルティングメニューを構築し、コンサルティング内容の案内パンフレットなどをきちんと用意します。
おわりに
先生業の分類は、きれいに整理されています。
独自のキラーコンテンツの作り方は、正直言って期待外れでした。
販売実務については、もっと具体的な話が欲しいところです。