アマゾンジャパンが酒類の直接販売を始めました。アマゾンは、法律の抜け穴を利用して酒類販売の免許を取得したようです。
日経ビジネスオンラインの『アマゾンが獲得した“ゾンビ免許”』によると、酒類を通信販売できる通販免許では、大手ビールメーカーが作った商品は扱えません。
これには例外があり、売り先が同一都道府県内の消費者の場合は、すべての酒類を売ることができます。
もうひとつ例外があり、平成元年6月より前に取得された免許では、すべての酒類を売ることができます。
アマゾンは、古い免許を持つ法人化している事業者で、その会社を実質的に手放してくれるオーナーから会社を譲り受け、免許を手に入れたようです。
通販免許では大手ビールメーカーが作った商品を扱えず、同一都道府県内の消費者だけには売ることができるようにした目的は、スーパーや酒屋が店頭から宅配する場合を想定しています。
アマゾンは、まさに法律の不備を突いたと言えます。しかし、法案を作った人には、この法律の穴はわかっていたはずです。
わからなかったとすれば、あまりにも稚拙です。
わかっていたはずの穴をふさがなかったのは、そこまでやるのならばやらせようと考えたのか、それとも穴をふさぐ法案を考えるのが面倒だったのでしょうか?
酒類は銘柄が非常に多く、持ち運ぶには重いため、通販には適した商品です。
私自身は、家でお酒を飲むことは少ないため、他の買い物のついでに缶ビールを買うぐらいです。大手ビールメーカーのビールを通販で買うことはないと思います。
この法律の不備を修正する動きがでてくるのか、そもそもスーパーや酒屋を保護することがおかしいということになるのかわかりません。
自由競争の市場は、このような法律の不備もあぶりだします。社会の発展のためには、やはり自由競争の市場が望ましいといえます。