マーケティング全体を見渡すのに最適!『ノヤン先生のマーケティング学』

ノヤン先生のマーケティング学

ノヤン先生のマーケティング学』は、マーケティングのセオリーやフレームワークをやさしく解説した本です。

内容は広く多岐に渡っていますが、それぞれのセオリーやフレームワークのエッセンスををまとめておきます。

STP

STPは、フィリップ・コトラーがマーケティングの最も基本的なフレームワークとして位置づけたものです。

  1. Segmentation
  2. Targeting
  3. Positioning

マーケットを細分化し、その中から勝てる土俵を探し、そのセグメントに対し利益を提供するというフレームワークです。

ポジショニング

マイケル・ポーターの提唱するポジショニングは、コトラーのターゲティングに近いものです。つまり、勝てる土俵を探して選択するということです。

参入すべき産業や業界を決めるにあたっては、そこに参入すべきかどうかだけでなく、参入した後に、良い位置を守れるかどうかも重要なことです。

既存の競合会社が捨てられない何かを捨てる戦略ポジションをとれば、簡単に模倣されることはありません。

デルがパソコンのダイレクト注文生産販売で急成長したとき、既存のパソコンメーカーが販売を代理店に依存している市場で、代理店販売をとらない戦略ポジションをとったのが良い例です。既存のパソコンメーカーは、代理店の手前、すぐにデルの真似をすることができませんでした。

ランチェスター理論

ランチェスター理論は、基本的に弱者が強者を攻撃することを前提にしています。局地戦、一点突破、一騎打ちなどで、数的に劣勢の軍がいかに強者を攻撃すべきかを説明しています。

SWOT分析

SWOTとは、企業や製品や個人、プロジェクトなどを次の4つに分けて分析する手法です。

  • 強み:Strength
  • 弱み:Weakness
  • 機会:Opportunity
  • 脅威:Threat

いかに強みを活かすか、いかに弱みを克服するか、いかに機会を活用するか、いかに脅威を排除するかを考えます。

近視眼的マーケティング

セオドア・レビットの近視眼的マーケティングとは、経営者が自らのビジネスを狭く、短期的に考えたために、会社を滅ぼすことを言います。

駅馬車は輸送業と考えれば、鉄道、自動車、航空機に変化して、生き延びることもできたはずです。

マーケットインとプロダクトアウト

マーケットインとは、マーケットが何を求めているかという視点です。プロダクトアウトとは、製品がどのようなものかという視点です。

この視点の違いが、企業の業績に大きな影響を与えます。

マーチャンダイジング

マーチャンダイジングとは、狭義では仕入れ・品揃えを意味します。

広義では、商品・サービスの開発や調達、人事トレーニングなどを含め、素晴らしい製品やサービスを揃えることです。

カニバリゼーション

カニバリゼーションとは共食いの意味ですが、同じ市場で自社の製品や販売代理店同士がシェアを食い合う状態を指します。

自動車のハイグレードタイプを上位車種の下位モデルと重ねることで、自社の製品ラインの中で買い替えを促進するのは、戦略的なカニバリゼーションです。

縦割り組織で無意味に争うようなコントロールされていないカニバリゼーションは、企業に損害をもたらします。

4Pと4C

4Pとは、次の4つです。

  • 製品(Product)
  • 流通(Place)
  • 価格(Price)
  • 販促(Promotion)

これに対し、4Cとは次の4つです。

  • 顧客価値(Customer Value)
  • 顧客利便性(Convenience)
  • 顧客にとっての経費(Cost)
  • 顧客とのコミュニケーション(Communication)

4Pは売る側の論理なのに対し、4Cは顧客視点で再定義しています。

RFM分析

RFM分析とは、次の観点から顧客を分析することです。

  • Recency(最終購買日):最後にいつお買い上げいただいたか
  • frequency(購買頻度):今年何回ご利用いただいたか
  • Monetary(購買金額):今年いくらお買い上げいただいたか

この3つの要素をランク付けして管理します。

「1・5・5」のお客様は、過去に何度も来店してくれて、そのたびにたくさんお買い上げいただいたものの、最近は来ないお客様です。守り抜かなければならないお客様と言えます。

ライフタイムバリュー

ライフタイムバリュー(LTV)とは、顧客生涯価値です。その顧客が生まれてから死ぬまでの間にもたらしてくれる価値を指します。

LTVの中のシェアを獲得することが大切です。しかし、どの商品をLTVの中にカウントするかが重要です。

新車しかカウントしないカーディーラーは、中古車や自動車保険の市場を失っています。

BANT条件

BANT条件とは、次の4項目のことで、営業案件をチェックして、見込み度を測定し、セグメントする手法です。

  • Budget(予算):お金はあるのか
  • Authority(決裁権):今会っている人は決定権を持っているのか
  • Needs(必要性):個人の趣味ではなく企業として必要性が高いのか
  • Timeframe(導入時期):導入時期は具体的に決まっているのか

これは営業のヒアリング項目であり、マーケティング部門が見込み客のセグメントに使うのは無理があります。

また、米国で作られたものですが、日本の商習慣と異なる部分に注意が必要です。

パレートとロングテール

パレートの法則とは、売上の80%は20%の優良顧客からあげているというものです。売上が一部の優良顧客に依存していることを表しています。B TO B のビジネスでは、よくあることです。

ロングテールとは、縦軸に販売数量、横軸に製品アイテムをとると、尻尾の長い恐竜のシルエットになるというものです。B to C のビジネスではありがちです。

イノベータ理論とキャズム

イノベータ理論とは、エベレット・ロジャーズの理論で、イノべーティブな製品の市場とその構成員の関係を時系列に説明したものです。

  1. イノベータ……革新的購入者
  2. アーリー・アドプター……初期購入者
  3. アーリー・マジョリティ……初期主要購入者
  4. レイター・マジョリティ……後期主要購入者
  5. ラガード……購入遅滞者

キャズム理論は、ジェフリー・ムーアの理論で、ハイテクマーケットでは、アーリー・アドプターとアーリー・マジョリティの間に大きな谷(キャズム)が存在するというものです。

多くのハイテクベンチャーはそれを越えられずに倒産・売却などに至っています。そのキャズムの構造的な特徴や、越えるための方法論を考察したものがキャズム理論です。

ホールプロダクト

ホールプロダクトは、セオドア・レビットが提唱した考え方です。

企業が顧客に販売する製品そのものが持つ機能と、その製品の購入者がその製品に期待する機能の間には常に大きな差があります。この差を埋めない限り、製品は購入者の期待に応えることはできません。購入者は離れていくか、自力で必要な機能を書い足します。

製品の周辺に補助製品や補助サービスを揃えることで、ホールプロダクトすなわち完全な製品になるという考え方です。

PPM

PPM(Product Portfolio Management)は縦軸に市場の成長率(可能性)、横軸に自社のシェア(競合優位性)をとって、4つの象限を作成し、そこに自社の事業や製品を割り当て分類する手法です。

4つの象限はそれぞれ次のように名づけられています。

  • 問題児(problem child):高市場成長率、低シェア
  • 花形(star):高市場成長率、高シェア
  • 金の成る木(cash cow):低市場成長率、高シェア
  • 負け犬(dog):低市場成長率、低シェア

デマンド・ジェネレーション

デマンド・ジェネレーションとは、自社の商品を買ってくれるかもしれない見込み客を見つけ出すことです。マーケティング活動を経て、営業部門に重要見込み客リストを渡すまでの活動全般を指します。

デマンド・ジェネレーションの範囲は広く、展示会やセミナー、ウェブサイト、メルマガ、リスティング広告、ダイレクトメール、テレマーケティング、メールマーケティングなど、すべて入ります。それらを大きく分けると次の3つのプロセスからなっています。

  1. リードジェネレーション:見込み客獲得
  2. リードナーチャリング:見込み客育成
  3. リードクオリフィケーション:見込み客の絞り込み

KPI

KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)とは、企業活動をモニタリングする指標のひとつで、目標達成を定量的に測定するためのものです。

例えば、新規見込み客の獲得数や1人あたりの獲得コストなどです。

KGI(Key Goal Indicator:重要成果指標)は、ゴールとなる経営数値を直接、定量的に観測するものです。

例えば、売上や営業利益などの経理的・財務的な指標です。

KGIをつくるためのプロセスのキーとなる項目を、定量的に観測する指標がKPIです。

IMC

IMC(Integrated Marketing Communication:統合型マーケティング・コミュニケーション)とは、テレビ・ラジオ・雑誌・新聞などのマスメディアと電話・FAX・インターネットなどのさまざまなメディアを統合して、効果を最大化しようという考え方です。

マーケティングの一部分だけの専門家を反面教師として、生まれました。

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