モバイル機器でゲームをする時間は減っているにもかかわらず、売り上げは増えているそうです。
そのからくりは、ゲーム内課金にあります。
ゲームに時間をかけるよりも、お金を払って前に進む人が増えているためです。
私は最近ゲームをやりませんが、少し違和感を覚えました。
ゲームには、ゲームをプレイすることの楽しみと、ゲームを最後まで達成する楽しみがあります。お金を払って前に進む人が増えているということは、ゲームをプレイすることを楽しむよりも最後まで達成する楽しみだけを求める人が増えているということです。
お金を払って前に進んでいては、達成感も小さくなってしまいます。
もちろん、いくらやっても次のステージに進めないときは、お金を払って前に進みたくなる気持ちはわかります。
ゲーム自体がそのような作りになっているのかもしれません。
ゲームをプレイすることよりも、先に進んで早く最後まで到達したいと思わせる作りになっていると想像できます。
私も子供の時はゲームが好きでした。小学生のときは、自分でボードゲームを作り、友達を集めて遊びました。市販のゲームに比べて面白くなく、友達にはあまり評判がよくありませんでした。なぜ面白くないのか一生懸命考えたものです。
パソコンもiPhoneも、はじめのころは無料のゲームをダウンロードして遊びました。ゲーム自体を楽しむこともありましたが、パソコンやiPhoneでこんなゲームができる、こんなグラフィック表示ができると確認することが主な目的でした。
ゲーム自体はすぐに飽きて、今ではパソコンやiPhoneでゲームをすることはありません。
先のエントリでは、他人がゲームをするところを見ている人が増えていると書かれています。
ゲームもスポーツと同じように、他人がプレイするところを見て楽しむ人が増えそうです。
その対象となるゲームは、プレイして楽しいゲームになるはずです。自分がプレイして楽しくないゲームは、他人がプレイしているところを見ても楽しいはずがありません。
スポーツの試合をゲームともいいますから、スポーツとゲームはよく似ています。
自分より上級者のプレイを見て自分のプレイの参考にしたり、自分がプレイするときのイメージトレーニングとするところは、スポーツと同じです。
スポーツは適度に行えば健康にいいという面があります。ゲームも、ゲームの種類によりますが、頭脳の訓練になるゲームもあります。
ゲームを作成するということは、楽しむ場を与える、頭脳を訓練する場を与えるという価値を利用者に提供することです。
ゲーム内課金でゲームを進めるためにお金を使わせるということは、達成感を味わわせるという価値しか提供しません。
一時的な達成感のために多額のお金を使わせようとするビジネスモデルです。
その種のことに多額のお金を使う人は、あまりものごとを深く考えない人たちです。そういう人たちからお金を集めるビジネスモデルは、不健全に思えます。