仕事のできない人にはいろいろなパターンがありますが、その中の典型的なパターンをネットで見かけました。
家のゴミを出すことを頼まれたとき、すでに閉じられたゴミ袋をゴミ置き場に持っていくことがあります。
このときに、ゴミ袋をゴミ置き場に持っていくことだけを考える人が、仕事ができない人の典型のひとつです。
ゴミの分別ルールと収集日は、地域ごとに決まっています。
ゴミを捨てるためには、ゴミの分別ルールを理解しなければなりません。私が現在住んでいるところでは、資源ゴミと不燃ゴミと可燃ゴミとに分かれています。
資源ゴミは、紙と缶とビンです。不燃ごみは金属や陶器を含むものです。それ以外は可燃ゴミです。プラスチックは可燃ゴミです。
以前住んでいたところでは、プラスチックは別になっていました。
分類は地域により異なります。それを理解しなければなりません。ゴミの種類ごとに収集日が決まっています。
あとは家の中にあるゴミを普段はどのように集め、収集日にどのようにまとめてゴミ置き場に持っていくかです。
ゴミを入れる袋も地域ごとに決まっています。在庫を切らさないようにしなければなりません。
このあたりのことを含め、どうすれば最も効率的にゴミを処理できるかを考えるのが、仕事のできる人です。
どんな仕事でも目的があります。制約条件があることもあります。
言われたことだけを忠実に実行する人は、仕事のできない人です。言われたこともできない人は論外ですので、ここでは触れません。
頼まれた仕事の目的や制約条件を考え、どのように効率的に行うかを常に考えているのが仕事のできる人です。
場合によっては、仕事そのものをなくせる場合もあります。
昔、お客様の業務分析をしていて、お客様が何時間もかけて作っている帳票が、何のためにあるのか分からないことがありました。
帳票を作っている人は、前任者から引き継いだとおりに作っていると言います。何に使われるのか、何のために作っているのか理解していませんでした。
他の人も、その帳票を作っていることは知っていましたが、何のためにあるのか知りませんでした。みんな、どこかの部署が必要としているのだろうと考えていました。
調べてみると、以前は他部門で必要としていた帳票のようでした。その部門は、業務のプロセスを変えたため、その帳票は使わなくなっていました。
それにもかかわらず、その帳票を廃止しませんでした。どこか他の部門でも使っていると考えたのかもしれません。しかし、確認もしなかったということです。
そうやって、不要な帳票が長年に渡って、莫大な人件費をかけて作られていました。
外部の人間が業務分析をして、はじめてそれが分かったのです。
仕事のできない人に仕事を任せておくと、このような莫大なムダを見過ごすこともあります。