『60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法』では、神田昌典さんのひとり24万円のセミナーの内容を公開しています。
自分の復習を兼ねて、そのポイントをまとめてみました。
商品
ライフサイクル
事業全体のうち約80~85%の売上はライフサイクルの成長期にあがります。成長期の商品で、費用対効果の高い方法を用いて新規顧客を獲得し、リピート顧客とすることが最も安定したビジネスモデルです。
成熟期になっても、次の新しい商品が現れれば、事業は存続し、新たな収益源を生み出すことができます。
自分の扱う商品がライフサイクルのどこにいるのかを把握しなければなりません。
ニーズとウォンツ
商品は、ニーズ・ウォンツ分析により、需要があるかどうかを判断できます。
商品が分からなければ売れません。小学生でもわかるように商品が説明されていなければなりません。そのためには商品のネーミングがカギとなります。
商品の広がりは、お客様が自分の消費活動でどれだけあなたの商品を使うかと、お客様の周りの人をどれだけ巻き込めるかで決まります。
顧客
顧客は選ばなければなりません。つきあいたいお客様とだけつきあうことにより利益がアップします。
どんなに有望な顧客ターゲットと思えても、顧客を獲得するコストが高ければ、利益は出ません。見込み客を探しやすく、営業の手間がかからないことが必要です。
他のお客様を連れてくる影響力のあるお客様が、事業発展のカギです。
競合
市場の選択
最強の競合戦略は、戦わないことです。
のんびりした、あまり勉強してなさそうなのに、そこそこ利益の出ている市場がねらい目です。
競争優位とは、他社から買う、またはまったく買わないという選択肢がある中で、あなたから買う状態を言います。
どんなに優れた商品でも、それが買い手に伝わらなければ、競争力はありません。
価格
価格はわかりやすくなければなりません。複雑な価格体系では、いったいいくらかかるのか、お客様が不安になります。
また、お客様が価格に納得し、正当化できることが大切です。
参入障壁が高いことも重要です。しかし、事業の盛衰が激しい現代では、撤退障壁が低いことも同じぐらい重要です。
収益シミュレーション
次の不等式を確立し無借金経営の仕組みを築き上げます。
(3ヶ月でもたらされる顧客価値)>(顧客獲得コスト)
そのために必要なことは次の通りです。
- 頻繁なリピート購買が期待される商品の場合は、粗利益率7~8割以上
- そうでなければ、初回購入の粗利額10万円以上
タイミング
外部環境の変化により、顧客獲得コストは変化します。顧客獲得コストが下がったときをねらって、優良顧客を増やします。
商品の比較検討の際のお客様の心理は次の4段階です。
- 商品情報を収集(Information)
- 商品を見て触る(Touch)
- 営業マンに確認・相談・質問(Question)
- 使いこなせるか視覚化(Image)
この心の動きを把握しないと購買欲求よりも購買抵抗が生まれます。
メッセージ
お客様が買わずにはいられないほど魅力的な言葉で商品を表現します。
まず、ニーズとウォンツを引き上げます。差し迫った必要性を感じさせるために、問題点を明確にして、五感でイメージさせます。
買うことのメリットが大きく、かつ買わないことのデメリットが大きければ、欲求レベルが高まります。
しかもそのメリットが限定された人にしか与えられなければ、お客様はすぐに買います。
おわりに
企業戦略構築の基本がまとまっていると思います。自分で事業をする人にはお勧めの1冊です。