上司から部下への言葉として、不適切と言われるものが、いくつかあります。しかし、それも時と場合によります。一般的には不適切でも、状況によってはかまわないものがあります。
1.「それで君はどう思う?」
部下が判断や教えを求めているとき、「それで君はどう思う?」と聞き返すことは、自分もわからないことをごまかしているととられることもあります。
しかし、部下が自分で考えることをせず、すぐに「どうしましょう」と聞いてくるならば、自分で考えることを促すために「それで君はどう思う?」と聞き返すことはあります。
「君がそれでいいなら、それでいこう」というような言葉も、部下に責任を押しつけているのではなく、部下に自分で考え実行するように仕向けるために、あえて言う場合があります。
2.「これ、やっといて」
仕事の期限や優先度、背景などの説明がまったくなく、目先の作業を「これ、やっといて」と部下に振るのは、褒められた行為ではありません。しかし、ルーチンワークなどで、仕事の背景や期限、優先度などが明白な場合には、「これ、やっといて」ですますこともあります。
「後はよろしく」なども同じです。解決の見通しが立たない課題をかかえている状況で、「後はよろしく」と放り投げられては、部下はたまったものではありません。しかし、残っている作業が、いつもやっているルーチンワークであれば、「後はよろしく」もありえます。
3.「何で相談に来なかったんだ」
上司に相談してもムダだと思われている可能性もありますが、独りよがりで、独断と偏見で突っ走ってしまう部下もいます。
特に、異動により、部下と上司の関係になって日が浅い場合には、お互いのことがよくわかっていません。部下が自分の判断で進められると考えたことが、上司としては相談して欲しかったということはありえます。
まとめ
いずれの場合も、画一的に考えるのではなく、さまざまな状況があるという例になります。