定年に近づいた人は、定年になったらやろうと考えていることがあると思います。
しかし、世の中には定年後の活動に水を差すようなことを言う人もいます。
そこで、定年後に何をやってはいけないか、何をすべきかの考え方をまとめておきます。
借金
まず、借金です。
資産運用や相続税対策のためにアパート経営を勧める話を耳にします。
借金をしてアパートを建てさせ、家賃収入がローンの金利を上回ると説明します。
アパートの減価償却があるので、家賃収入には税金もほとんどかかりません。
借金をしているため、相続時に節税できるという理屈です。
アパート経営には、空き室リスクがあることは素人でも気づきます。
そこで家賃保証を付けます。
親切な銀行員が相談に乗ってくれ、家賃保証付きのアパートが手に入り、毎月副収入がほぼ無税で手に入り、相続税も節税できるという、とても良い話に思えます。
しかし、世の中はそんなに甘くありません。
金利が変動するリスクおよび家賃相場が変動するリスクがあります。
さらに、家賃保証が曲者です。
一般に、家賃保証は2年ごとの更新で、貸主と借主が合意することが更新の条件となっています。
家賃相場が下がったり、空き室率が増えたりすれば、同じ条件で更新するはずがありません。
また、アパートの修繕費もかかります。修繕費は素人が見落としやすい項目です。
もし、修繕費の説明がなかったら、銀行員の誠実さを疑ったほうが良いかもしれません。
アパート経営以外の起業も同じです。
事業経営のリスクをきちんと把握することが必要です。
起業がはじめから順調にすすむことはめったにありません。
ほとんどの人は、数年間、試行錯誤を繰り返しています。
特に定年後は、やり直しのできない借金を背負うことは、お勧めではありません。
定年後の起業は、自らの資産の範囲で行うことです。
もちろん事業のための投資は必要です。
しかし、うまくいかなかったときに、自己破産するしかないような投資は、すべきではありません。
激しい運動
定年後、健康のために、ランニングやジム通いを始める方もいます。
健康は若いときから気をつけるべきことで、定年後では遅すぎますが、そこは置いておきます。
健康には適度な運動が必要なことは動かしがたい事実です。
しかし、あくまでも「適度」であることが重要です。
決して激しすぎる運動をしてはいけません。
激しすぎる運動は、ケガの原因になるだけでなく、あなたを死に至らしめることもあります。
間違っても、フルマラソンを走ろうなどと思わないことです。
まずは、毎日8000歩以上歩くくらいから始めることが適当です。
テレビ漬けの生活
長く厳しい会社勤めを終えて、定年後はしばらくゆっくりしようと考える方もいます。
それで毎日酒を飲みながら、テレビばっかり見ていると、急速に身体も頭脳も衰えます。
現在60歳で健康な人は、平均すれば100歳以上まで生きます。
残り40年以上あります。
この残りの人生をどのように過ごすかは、早めに考えておくべきことです。
まとめ
定年後の3大課題は、お金と健康と生きがいです。
そこから、何をやってはいけないか、何をすべきかを考えます。
お金のことを考えると、借金はすべきではありません。
年金75歳支給時代に向けて、お金が心配な方もいると思います。
どこかに勤めようとしても簡単ではありません。
定年後に有利な勤務先を得るために、資格をとったり、学校に行ったりしても、ほとんど役に立ちません。
しかし、自分で事業を起こすならば話は別です。
自分の事業に役立つならば、資格や学校も意味があります。
健康のことを考えると激しい運動は禁物です。
生きがいのことを考えると困ってしまうかもしれません。
これらのことをまとめて解決する方法があります。
起業して事業が順調に進めば、お金の問題も解決できます。
自ら起業すれば、時間のコントロールも楽になります。
健康のために、十分な睡眠をとり、適度な運動をすることも容易になります。
起業して社会に貢献することは、生きがいにもつながります。
定年後の起業は理想的な選択肢です。