セールスのパラダイムシフト『売り込まなくても売れる! ― 説得いらずの高確率セールス ―』

 本書では、セールスを新しい枠組みでとらえる「高確率セールス」を提唱しています。

 伝統的セールスのステップは次のようなものでした。

1.注意を引く(関心の種をまく)
2.関心を持たせる(利益を説明する)
3.意欲をかきたてる(ニーズと希望を引き出す)
4.確信させる(不信感と反論をさばく)
5.行動を起こす(契約書にサインさせる)

 これに対し、「高確率セールス」では、「注意を引く」ことと「関心を持たせる」ことは行いません。情報があふれている現在では、商品へ注意を引きつけ、関心を持ってもらうことは、セールスの対象外としています。インターネット・テレビ・新聞・雑誌などでお客様が自ら必要としている情報を入手しているという前提です。

 「高確率セールス」のステップは、次のようになります。

1.顧客発掘(見込み客を見つける)
2.信頼関係づくり(お客様との間に信頼関係を築く)
3.発見/除外(お客様が契約する気があるかどうかを見極める)
4.満足条件を決める(お客様が契約するための条件を明確にする)

 お客様の注意を引き、関心を持たせる代わりに、商品を今すぐ欲しいと思っている見込み客を発掘します。お客様を説得するのではなく、低確率な見込み客を選り分ける作業です。

 次は、「信頼関係づくり」です。お客様の個人的話題に真摯に耳を傾けなければいけません。この過程で、見込み客を信頼し尊敬するかを決めます。

 その次は、お客様の「意欲をかきたてる」のではなく、お客様の要求を確認します。質問をしながら、お客様が契約する気があるかどうかを見極めます。お客様が商品を希望する理由、資金面、日程、意志決定者と権限、商品が手に入らないときの影響、ブランドやサプライヤーの好み、内部手続き、取引の妨げになることなどを確認します。

 契約する気がない客の冷やかしにつきあうことは時間の無駄と判断し、除外していきます。その分、新しい見込み客との商談に時間をさきます。

 お客様が契約する気があると判断したならば、お客様が契約するための条件を確認します。商品の仕様、金額、納期、品質などの条件を確認し、念を押します。お客様の懸案事項をなくして、速やかに契約を結ぶという方法です。

 「高確率セールス」は、お客様は買わされたという気持ちを持つことなく、ほしいものを手に入れたと満足します。セールスパーソンにとっては、たとえ売れなくても、お客様に契約する気がなかった、あるいは条件が折り合わなかったと納得し、落ち込むことのない方法です。

 「高確率セールス」は、商品に十分な競争力があり、宣伝も行われ、お客様は商品のことをかなり知っていることが前提になります。また、入札で調達先を決定するような商談には、完全には対応できません。

 「高確率セールス」は、お客様は神様だと言いぺこぺこと頭を下げる伝統的セールスとは、対局をなす方法です。

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