老害で経営が傾くことを防ぐ方法

ビジネス

高齢になった経営者が権力にしがみつく老害が話題になっています。

経営と株式の所有が分離されていれば、経営者の能力に陰りが見えると、経営者は交代させられます。問題となるのは、経営と所有が分離されていない会社やオーナー企業の経営者です。

そのような会社で老害の生まれる仕組みと防ぎ方について考えてみます。

老害が生まれる仕組み

ここでは老害を、能力の衰えた経営者が、権力にしがみつき、害をなすことと定義します。

老化に伴う能力の衰えは、個人差が非常に大きなものです。40代で能力が衰える人もいれば、80代でも元気な人もいます。

一定の年齢で区切り、引退を強制することは、貴重な能力をムダにすることになります。

逆に、一定の年齢までは誰でも現役という制度は、能力が衰えた人が権力を持つ老害そのものです。

老化に伴い記憶力などが衰えますが、最も問題となるのは、判断力の衰えです。記憶力の衰えは自分で気づきますが、判断力の衰えは自分ではわかりません。なにしろ、衰えたと判断する力が衰えてしまうのです。

周りの人が指摘できるかというと、難しいところがあります。ただでさえ、他人に対して衰えたとは、なかなか指摘できることではありません。それに加えて、相手は自分より年上の上司であったりするわけです。

そこに権力争いが加わります。権力者の元で今の地位を築いた人は、権力者をいつまでも祭り上げようとします。権力者が変わってしまっては、自分の地位もどうなるかわかりません。

また、権力者はナンバー2を遠ざけます。そうすることにより、自分の権力を守ろうとします。

こうして、老化により能力の衰えた人が、いつまでも権力を握るという構図が出来上がります。能力が衰えていますから、判断を誤ることも増え、害をなすことになります。

老害度のチェック

昨年、日本経済新聞に「老害度チェックリスト」が掲載されていました。

(1)自分の若いころと比べ、つい若い世代の仕事のやり方に口出ししてしまう
(2)つい自分の体験談や自慢話をしてしまう
(3)以前の人間関係を引きずり、昔の部下や後輩に、命令口調で話してしまう
(4)経験が豊富にあるので、若手にはできないことが自分にはできると思う
(5)デジタル技術にうとく、エクセルやパワーポイントの資料作成を人に頼んでしまう
(6)電話を取るのは若手の仕事だと思っている。電話に出ても相手の言葉にいらいらして、横柄に話してしまう
(7)定年後も働く理由について「家にいると妻や家族が嫌がるから」「健康のため」など、周囲の士気が下がることを言ってしまう
(8)冗談のつもりでも、「給与が半分になったから、仕事も半分しかしない」など、やる気を疑われる発言をする
(9)人の話を聞かなくなった、とよく言われる
(10)「この仕事は自分に合わない」と、与えられる仕事のより好みをする

5と10は、若い人にもいそうで、老害というよりも、本人の考え方の問題です。

7や8のようなことを言う人は、権力を握っているとは思えません。役職定年や雇用延長となり、会社に残っている人です。やる気のなさが害となりますが、ここでは除いて考えます。

4は事実かもしれません。事実の場合は、老害のサインとはなりません。

問題となるのは、残りの項目です。

「つい若い世代の仕事のやり方に口出ししてしまう」
「つい自分の体験談や自慢話をしてしまう」
「昔の部下や後輩に、命令口調で話してしまう」
「相手の言葉にいらいらして、横柄に話してしまう」
「人の話を聞かなくなった」

つまり、自分をコントロールできなくなっています。自分をコントロールできず、「つい」悪いと思っていることをやってしまうようになったら要注意です。

老害を避ける方法

株式会社は経営と所有をきちんと分離するという手がありますが、オーナー企業の経営者は自ら身を引かない限り老害となります。

それを避けるためには、上記のようなチェックリストを充実させ、客観的に数値化することです。その数値を公表することにより、オーナー企業の経営者でも自らの引き際を自覚することになります。

それでも権力にしがみつく場合には、その企業の将来が危ないので、去ったほうが賢明ということです。

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