マニュアル的対応か、臨機応変な対応かは費用対効果の問題

店内

 飲食店や店頭などで、マニュアル的対応ばかりで、臨機応変な対応や、お客様とのコミュニケーションがとれないという不満の声を聞くことがあります。しかし、それは考え違いというものです。

 仕事にはマニュアルにより作業を標準化し効率を上げる仕事があります。適切なコミュニケーションをとり臨機応変な対応を必要とする仕事もあります。人によりそれぞれ向き不向きがあり、マニュアルに従った仕事をしている人に臨機応変な対応を求めるところに、無理があります。

マニュアルに従った仕事

 マニュアルに従った仕事では、管理監督者はマニュアル以外のことを行うことを嫌います。マニュアルに書いてあること以外のことが起こった場合には、管理監督者に連絡します。

 管理監督者は連絡を受けると、対応方法を判断し指示すると共に、マニュアルへの追加も指示します。こうしてマニュアルは次第に厚くなっていきます。

 マニュアルが厚くなってくるとすべてを覚えきれなくなります。それでも、なかには細かいところまで覚えている人がいます。

 そのような人は、滅多にないことが発生すると、マニュアルのどこどこにこう書いてあると指摘できます。職場で生き字引といわれる人です。官僚的な組織では、生き字引は少なからずいます。

 この種の仕事では、従業員はマニュアルを覚え、マニュアルに従って作業する以上のことは要求されません。自分で判断することはありません。そのため従業員を広く集められます。一定以上の品質の作業を効率良く安価にできる方法です。

 自分で判断し行動することに慣れている人は、このような仕事は我慢できません。別な仕事を探し、転職を考えます。

 このような仕事で、不測の事態が発生したときに、従業員に適切な判断と行動を求めることには無理があります。

マニュアルのない仕事

 反対にマニュアルなどほとんどない仕事もあります。市場が常に変化しているビジネスなどです。

 このような仕事では、何か発生しても自分で判断し処理します。自分の判断に自信を持てない時は、上司に相談します。

 「どうしましょうか?」と聞くと、「自分で考えろ」と上司に叱られます。「このように判断しますので、こうします。よろしいでしょうか?」と聞くと、アドバイスをもらえます。

 このような組織では、似た仕事はありますが、同じ仕事はありません。常に工夫し、改善が求められます。自分で考え、判断できない人は、取り残され、別の仕事を考えます。

まとめ

 極端な例を上げてみましたが、マニュアル的な対応に不満を覚える人は、なぜ、マニュアル的な対応をさせているのか理解できていない人です。

 マニュアル的対応は、一定以上の品質を安価に保証するために必要なことです。臨機応変な対応を従業員に要求するかどうかは、費用対効果で決まってくることです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローはこちらからお願いします。

会社勤めから起業するためのウェブ集客セミナー
会社勤めから起業するための7つのステップ