Kindle出版のための米国の源泉徴収免除の申請 | 定年起業のためのウェブコンサルティング

Kindle出版のための米国の源泉徴収免除の申請

 アマゾンのKindleストアでは、誰でも直接、電子書籍を登録して販売できます。このとき、米国以外の居住者に対するロイヤルティの支払いに対して、30%の源泉徴収がかかります。日本居住者の場合、内国歳入庁(IRS)に申請を行うことにより、源泉徴収は免除されます。この申請手続きでかなり苦労しましたので、ここにまとめておきます。

 一般的な説明は、KDP(Kindleダイレクト・パブリッシング)のサイトにあります。

Amazon Kindleダイレクト・パブリッシング:AmazonのKindleストアでの自費出版に関するヘルプ

1.SS-4の提出(2013年2月9日)

 雇用者番号(EIN)を取得するために、内国歳入庁(IRS)にSS-4という書類を提出しました。これはFAXで送りました。

kindle出版のためのSS-4の書き方

2.FAXでの返信(2013年3月1日)

 FAXでの返信が2013年3月1日午前5時(日本時間)にありました。雇用者番号(EIN)が書かれていました。

3.W-8BENの提出(2013年3月4日)

 米国アマゾンにW-8BENという書類をエアメールで送りました。私が提出したときは、郵送での受付だけでした。

kindle出版のためのW-8BENの書き方

 現在は、KDPのサイトからインタビューに答えることにより、代替できるようになっています。

 アマゾンで原本を受け取った後、10営業日以内に手続きを行い受領確認のメールを送るということでしたが、メールは来ませんでした。

4.内国歳入庁(IRS)からエアメール受け取り(2013年3月21日)

 内国歳入庁(IRS)から雇用者番号(EIN)の正式連絡としてのエアメールを受け取りました。

 ところが、名前が「KLLCHI」となっています。訂正の連絡をFAXで送ろうとしましたが、送れませんでした。応答がまったくなくFAXが使われていないとしか思えない状況でした。SS-4は、Philadelphiaのオフィスに送りましたが、エアーメールはCincinnatiから来ていましたので、そちらのFAXにも送ってみました。

5.Kindle出版開始(2013年4月30日)

 源泉徴収免除の手続きが終わらないまま、『アメブロからWordPressへの移行方法』のKindle出版を開始しました。

6.内国歳入庁(IRS)のFAX番号の変更を知る(2013年5月13日)

 内国歳入庁(IRS)のFAX番号が2013年3月11日に変わっていることを知りました。Webサイトの更新が遅れていたようです。

“Where to File Your Taxes” (for Form SS-4)

【リンクがかわりました。2017年9月3日更新】
Where to File Your Taxes (for Form SS 4) | Internal Revenue Service

 SS-4の名前の修正依頼を再度、ここで見つけたFAX番号に送付しました。IRSのFAX番号はしばしば変わり、ウェブサイトの更新も遅れるようです。

 一度は30%の源泉徴収は避けられないと覚悟しましたが、支払手続きを停止することを友人からアドバイスされ、KDPサポート窓口に連絡して停止してもらいました。

Amazon Kindleダイレクト・パブリッシング:KDPについてのご質問のお問い合わせ

7.税に関する処理の完了(2013年8月16日)

 2013年11月22日に、米国アマゾンへのW-8BENのエアメールがオンラインで出来るようになったと聞いたため、処理の状態が確認できるかもしれないと思い、KDPのアカウント情報を見てみました。

 そこで源泉徴収率を0%にする処理は、8月16日に完了していたことがわかりました。早速、ロイヤルティ支払処理の再開をKDPサポート窓口から依頼しました。

8.ロイヤルティ支払の確認(2013年12月10日)

 自分のシティバンクの口座にロイヤルティが振り込まれていることを確認しました。シティバンクは口座維持手数料がかかる場合がありますが、条件を満たせは無料になり、リフティングチャージ(外為送金手数料)もかかりません。リフティングチャージは安くありません。日本の銀行でリフティングチャージのかからない銀行としては、新生銀行があるということです。

まとめ

 FAXで送ったSS-4に記入した名前を誤認識されたことが、トラブルの元でした。名前はプリンタで印刷したものをFAXで送っていますが、「i」を「l」と間違えられてしまいました。文字の大きさはフォームで指定されていますから、大きくすることはできません。

 内国歳入庁(IRS)のFAX番号もしばしば変更されているようです。しかもウェブサイトの更新がかなり遅れます。

 郵送では約4週間かかるということですが、結果的にはそちらの方が早かったということになります。

 申請手続きが面倒だと感じたら、30%の源泉徴収を受け入れるという考えもあるかと思います。

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