元ライブドア社長の堀江貴文さんの獄中記です。『刑務所なう。』、『刑務所なう。シーズン2 前歯が抜けたぜぇ。ワイルドだろぉ?の巻』とこれまで2冊出版されていて3冊目になります。今までの本は、手紙の検閲があったため、書けないことがたくさんあったそうです。本書は、刑期満了を迎えた今だから言える刑務所のホントの話を書き下ろしたものです。
本書は、ふたつの章に分かれています。第1章は今まで書けなかったことをまとめて書いたのだと思います。第2章は収監74週目から仮釈放までが、日記形式の文章とマンガで書かれています。収監73週目以前のことは、『刑務所なう。』と『刑務所なう。シーズン2 前歯が抜けたぜぇ。ワイルドだろぉ?の巻』に書かれています。
それでは、私の印象に残った3点を紹介します。
1.人間関係がすべて
刑務所は完全な階級社会です。刑務官が上にいて、入所の古い先輩ほど上のようです。先輩後輩の関係は絶対であり、理不尽なことにも耐えなければならないと書かれています。
しかし、書かれているのは、仕事上の連絡の行き違いや洗濯ネットの置き場所の問題で怒鳴られたということです。学生時代の体育会系クラブであれば、いくらでもありそうな話です。
2.情報ルート
閉じられた社会であるため、情報に飢えた状態になるようです。運動会のおやつや受刑者たちの罪状などが気になる情報です。
情報ルートは、おやつ情報は炊場の受刑者からであり、受刑者の罪状は刑務官が無造作に置いた紙を盗み見たり、刑務官や本人から聞いたりするそうです。それが、伝聞情報としてすぐに広まっていきます。
3.これから入る人へのアドバイス
これから刑務所に入る人へのアドバイスという項目があります。そこに書かれているのは健康面のケアです。堀江さんも歯の治療と近眼治療のレーシックをしておいて良かったと書いています。
また、手紙などで連絡を取ったり、面会に来たりしてくれる人のいることが、一番大事だとも書かれています。
健康と人間関係、どんな環境でも人間にとって大切なものは変わりません。
まとめ
獄中記としては、コミカルに描かれています。気になる方は、買って読んでみてください。