権利が先か、義務が先か

権利

現在の日本で、根本的でありながら、大きく意見の分かれていることがあります。

天賦人権説

ひとつは、すべての人間は生まれながらに自由かつ平等で、幸福を追求する権利をもつという考え方です。

18世紀の啓蒙思想家ジャン=ジャック・ルソーなどにより主張されました。アメリカ独立宣言やフランス人権宣言もこの考え方に基づいています。日本の自由民権運動の考え方でもありました。

天賦人権説と言われています。

義務を果たしてから権利を行使できる

もうひとつは、人は義務を果たしてから権利を行使できるという考え方です。

自民党には、この考え方をとる人が多いようです。

こちらの方も同じ考え方が背景にあると思います。

生活保護の給付水準下げ自立意欲高める、権利の制限は仕方ない–参議院議員・世耕弘成

見直しに反対する人の根底にある考え方は、フルスペックの人権をすべて認めてほしいというものだ。つまり生活保護を受給していても、パチンコをやったり、お酒を頻繁に飲みに行くことは個人の自由だという。しかしわれわれは、税金で全額生活を見てもらっている以上、憲法上の権利は保障したうえで、一定の権利の制限があって仕方がないと考える。この根底にある考え方の違いが大きい。

出典:東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

論点

根本的な違いは、自由かつ平等で幸福を追求する権利が先か、義務が先か、ということです。

天賦人権説では、すべての人は自由かつ平等で幸福を追求する権利をもっており、それはなにものにも犯されないと考えます。法律等で規定されている義務を果たしていない場合は、その法律で規定された罰則を受けるという考え方です。

「義務を果たしてから権利を行使できる」という考え方は、法律で規定されている義務を果たしていなければ、自由であることや平等であることや幸福を追求することは、許されないという考え方です。

このように分解すれば、よくわかってきます。

義務は、法律等で決まります。それを果たさなければ、法律で決められた罰則を受ければ十分です。基本的人権を法律等で侵すことはできません。

それでは、法律等よりもっと基本的な義務があるとしたらどうでしょうか?

例えば、モーセの十戒です。

  1. わたしのほかに神があってはならない。
  2. あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。
  3. 主の日を心にとどめ、これを聖とせよ。
  4. あなたの父母を敬え。
  5. 殺してはならない。
  6. 姦淫してはならない。
  7. 盗んではならない。
  8. 隣人に関して偽証してはならない。
  9. 隣人の妻を欲してはならない。
  10. 隣人の財産を欲してはならない。

出典:モーセの十戒 – Wikipedia

ユダヤ教徒やキリスト教徒には法律等よりも大切なのかもしれません。しかし、それ以外の宗教を信じる人には、はじめの3つを受け入れることはできません。

現在の日本では、6番目も受け入れられない人がたくさんいそうです。

やはり、義務は法律等で決めるしかなさそうです。

結論

すべての人間は生まれながらに自由かつ平等で、幸福を追求する権利をもつという考え方は普遍的なものです。

義務は法律等で規定し、義務を果たさないときの罰則も法律等で定めれば十分です。

法律等で規定した義務を果たさなければ、基本的人権がないという考えは、明らかにおかしな考え方です。

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