Windows 10へのアップグレードに不満が高まっています。アップグレードしたくないのに、勝手にアップグレードしてしまうためです。
それでも、まともに動けばいいですが、やはり一部のアプリや周辺機器では、トラブルが発生しています。
日本マイクロソフトは、Windows 10へのアップグレードの仕組みは変えないと発表しました。
Windows 10の自動更新、仕組み変えず マイクロソフト執行役員が釈明 – ライブドアニュース
まず、アップグレードの予約日時が勝手に設定されます。その後、パソコンに予告通知が表示されるようになります。キャンセルしなければ、自動的にアップグレードされるという仕組みです。
予告通知をよく読まずに無視していると、勝手に更新されてしまうわけです。
Microsoftの説明は次のようなものです。
無料で更新できる期間があることを積極的に告知したかった。更新で問題があるお客様には個別対応をしていきたい
無料更新に期限があることを告知するためであれば、その旨を表示すればいいだけです。予告通知を読まない人のパソコンを勝手にアップグレードするのはやりすぎです。
Microsoftとしては、電話相談のエンジニアを増やしているそうです。無理なアップグレードをやめれば、Microsoftとしても費用の節約になります。
Microsoftがここまで無理やりにアップグレードしようとしていることには、違和感を覚えます。
アップグレードの対象となっているWindows 7は2020年1月14日、Windows 8は2023年1月10日までサポートします。これらのOSを使っているパソコンのWindows 10へのアップグレードが進んだとしても、Windows 7や8のサポート工数が減るとは思えません。
MicrosoftがWindows 10へのアップグレードを無理に進めているのは、サポート工数削減のような合理的理由以上のものがありそうです。
ここから先は推測になります。例えば、Windows 7と8には解決不可能な致命的不具合が見つかっていて、それが顕在化する前にWindows 7と8をなくそうと考えたのかもしれません。
ありえない話です。解決不可能な不具合などあると思えません。顕在化前にWindows 7と8をなくすよりも、解決方法を見つける方が簡単です。
その他の理由として考えられるのは、Microsoftの社内事情です。Windows 10へのアップグレード数を組織や社員の評価項目として定めてしまったために、無理にアップグレードを進めているというような理由です。
そのためにMicrosoft社内では、Microsoftのお客様満足度よりもWindows 10へのアップグレード数が大事だということになってしまっているのかもしれません。
一度定めてしまった評価基準は、なかなか変えられないのかもしれません。典型的な大企業病です。
こんなことではないことを祈っていますが、現在のMicrosoftの状況は、ユーザーの利便性よりもWindows 10へのアップグレードを重視していると言えます。
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