日本国内でも400年程前までは、領土を争って戦争を定常的にしていました。日本国内の最後の戦争といえるのは、西南戦争でしょうか。しかし、今では日本国内で戦争が起こると考える人はいないと思います。会津出身の人には、戊辰戦争の薩摩や長州に対する恨みを忘れられない人がいるとは聞きますが、戦争を起こそうとする人がいるとは思えません。
同じことが、現在の世界の紛争地域でもいえるようになることを願っています。パレスチナ問題は、パレスチナ人とユダヤ人が一緒にパレスチナに住むことでしか解決できそうにありません。いつの日か、パレスチナ人とユダヤ人が、会津と薩摩の関係ぐらいにはなってほしいものです。
領土問題も不毛です。現在の日本で、自分の住んでいる所がA県なのかB県なのかは、地方税や住民サービスの違いぐらいしかありません。ましてや、自分に関係のない土地が、C県に属するのかD県に属するのかはどちらでもよいことです。
先進国間の領土問題は、似たような状況になりつつあります。2012年8月27日の日本経済新聞の春秋には、カナダとデンマークで領有権を争っているハンス島の話が出ていました。
入れ替わりで駐留するデンマークとカナダの部隊が、それぞれの国のビールを置き土産として置いていくそうです。カナダ軍が置いたビール箱には「カナダにようこそ」と書いてあり、デンマーク兵はそれを飲むそうです。
現在の竹島や尖閣諸島、北方領土の問題も、将来、同じ程度の問題になればよいと思います。