暑い日が続きますが、地球温暖化の原因は必ずしも二酸化炭素のせいとは限りません。地球全体の気候が長いスパンで変動していることは、過去に氷河期などがあったことからも明らかです。その原因はよくわかっていません。コントロールすることは現在のところ不可能です。
台風や地震が、現在のところ人間がコントロールできないのと同じように、地球温暖化をコントロールできないならば、それに適応するしかありません。変化に適応できなければ滅びることは、恐竜の例で示されています。
地球温暖化は必ずしも悪いことばかりではありません。北極海の氷がなくなれば、北極海を自由に船が行き来できるようになり、東アジアとヨーロッパやアメリカ東海岸との物流に大きな変化が見込めます。
これまで、作物を作ることのできなかった地域が穀倉地帯に変わる可能性もあります。各地の植生が変化しますから、さらに暑くなった熱帯地方では、それに適応した新たな生物が生まれるかもしれません。その生物が、人類の健康増進に役立つ新発見をもたらすかもしれません。
地球温暖化というと二酸化炭素排出量の増加のためとされ、それを抑えるためには原子力発電しかないというのが一般的な論調です。しかし、核エネルギーも人間がコントロールしきれないことは、福島第一原発の事故で明らかです。
福島第一原発の事故に関する報道は最近減っていますが、解決していないどころか、解決の目処さえ立っていないことを忘れてはなりません。地震で原子炉内部で何が起きたのか、現在どうなっているのか、調べることさえできません。
放射能汚染水は、現在も地下を通じて広がっている可能性があります。海に継続的に流れ出している可能性もあります。どのようにすれば、元のような土地や海に戻せるのか、それまでに何年かかるのか、まったくわからないのが現状です。
人間の力の限界を正しく認識し、マスコミの報道だけに左右されるのではなく、きちんと自分の頭で考えることが、今ほど求められる時はありません。