Windows8.1から、MicrosoftはOSの価格体系を変更しています。その結果、古いWindows8のパッケージ版やDSP版がさまざまな価格で売られることになっています。
1.アップグレード版がない
今までは、既存のユーザーがアップグレードするために、完全版とは別にアップグレード版がありました。完全版は無条件にインストールできるのに対し、アップグレード版は古いOSのライセンス確認がありました。アップグレード版は古いOSのライセンス確認があるだけで、アップグレードインストールだけでなく、新規インストールもできました。
Windows8.1からは、アップグレード版がなくなりました。既存ユーザーがアップグレードするときも、新規ユーザーと同じ費用を払うことになります。
なお、Windows8からは無償でWindows8.1にアップグレードできます。これは、Windows8.1はWindows8のバグ修正版という位置づけにしているためだと思います。
その結果、Windows8のパッケージ版がいまだに安い値段で売られています。Windows8.1よりも安く買え、無料でアップグレードできるためです。
2.DSP版が単体で売られている
一般に、DSP版とはあるハードウェアと一緒に使う条件で、安く売られていたOSです。昔は、フロッピィディスク、最近はメモリなどと一緒に売られていました。主にパソコンの自作ユーザーが購入していました。
Windows8からは、DSP版と称してOSが単体で売られています。Microsoftの無償サポートはありませんが、普通のWindows8.1を買う人はいなくなるのではないかと思います。
まとめ
私は、2013年1月末まで売られていたWindows8 Pro アップグレード版を3300円で購入し、Windows Vistaからアップグレードしました。Windows8.1がリリースされた後は、Windows8.1に無償でアップグレードできました。
アップグレードするユーザーは、ほとんどこのときにアップグレードをしたのではないかと思います。Windows8.1からアップグレード版の販売をやめた理由は、古いOSのライセンス確認でMicrosoftがチェックできない不正が多発したためではないかと想像しています。
アップグレード版でも、アップグレードインストールするのではなく、新しいパーティションに新規インストールして、しばらく古いOSと並行して使う人が多いためだという話もありますが、それは違うと思います。
新しいパーティションに新規インストールしてもMicrosoftに損害はありません。一方、ユーザーにとってはどのようなバグがあるか分からないため、古い環境はしばらく残しておきたいものです。ベテランユーザーほど、安全のために古いOSと新しいOSを並行して使うはずです。Microsoftもこれをライセンス違反とは考えていなかったと思います。ライセンス違反と考えているならば、アップグレード版のインストーラーでは、新規インストールできないようにすればいいだけです。
DSP版を単体でも売るようになったのは、無理にハードウェアと一緒に売ってもハードウェアと一緒に使われる保証はなく、無償サポートなしという条件で、単体で売って買いやすくしたほうが良いと判断したのではないかと思います。
Windows8.1を購入するためには1万円近くかかることになりますので、OSのアップグレードのためだけに、Windows8.1を購入する人はほとんどいなくなると思います。