iPhoneでおサイフケータイが使えるようになるかもしれないというニュースが流れてきました。
iPhoneにフェリカ 「おサイフ」に現実味 :日本経済新聞
iPhoneではApple Payという決済サービスを提供しています。Apple PayとはiPhoneにクレジットカードを登録し、指紋認証だけで使えるサービスです。
日本では基本的にまだ利用できません。
ところが、Apple Payのサービス開始を望む声はどこからも聞こえて来ません。
日本ではクレジットカードの普及率が低いことに加え、すでに電子マネーが普及しているためです。
日本ではすでにSuicaがあり、EdyやiDもあります。さらに、おサイフケータイがあります。
これらは皆、Felicaを使っています。
そのFelicaにiPhoneが対応するというニュースです。
いまさら感、満載のニュースです。
電子マネーを使っている人は、ICカードかおサイフケータイを使っています。
仮にiPhoneでおサイフケータイが使えるようになったとして、それを理由に何人の人がiPhoneに乗り換えるでしょうか?
iPhoneを使っている人は、電子マネーはICカードを使っています。iPhoneのケースにはICカードをセットできるものもあります。
こういう人は、iPhoneでおサイフケータイが可能になれば、サービスを申し込むと思います。しかし、iPhoneの売上が増えるわけではありません。
Appleにしてみれば、おサイフケータイを使うためにガラケーを使っていたり、Androidスマホにしたりしている人が、どのくらいiPhoneに乗り換えてくれるかが問題です。
スマホが普及する前であれば、おサイフケータイが使えることが、iPhoneの利用を増やすことになりました。
しかし、スマホが普及してしまった現在では、買い替え需要しかありません。おサイフケータイが使えることは、それほど大きく買い替え需要を刺激するわけではありません。
基本的にiPhoneもAndroidもできることは同じです。著名なアプリはどちらでも動きます。
ガラケーを使っている人は、音声通話が多いなどの理由で、スマホの必要性を感じない人です。
iPhoneがFelicaをサポートとするとしても遅すぎました。
【2016年8月27日追記】
Twitterで「周りにSuicaやEdyのためにいやいやAndroidにした人が多く、iPhoneがFelica対応すれば皆買い替える」という意見がありましたので追記します。
Androidを買った人がiPhoneに買い替えると、10万円近い新たな出費になります。
一方、iPhoneにしたところで、できることはほとんど変わりません。はたしてどれだけの人が、Felica対応したときに買い替えるでしょうか?
私の予想では、Felica対応iPhoneが発売されたとして1年以内に買い替える人は、Androidユーザーのせいぜい1割程度ではないかと思います。
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