マウスのボタンはいくつが最適か?

 初めてMacintoshが発売された1984年頃だったと思います。マウスのボタンはいくつが最適かという議論がありました。

 1つだという人は、単純であることを主張していました。マウスにボタンが複数あったならば、ユーザーはどのボタンを押していいか迷ってしまいます。だからマウスにボタンは1つでなければならない、という主張でした。

 複数のボタンが良いと主張する人は、ボタンごとに機能を割り当てた方が使いやすくなるという主張でした。

 簡単には、結論がでない議論でした。

 当初、Macintoshのマウスのボタンは1つであり、Windowsのマウスのボタンは2つでした。UNIX搭載のマシンでは、3つのボタンを持ったマウスを採用したものもありました。

 この議論の結論は、現在では明確になりました。安いマウスでも2つのボタンを持っています。高価なマウスは複数のボタンを持ち、機能を割り当てられるようになっています。Macのマルチタッチトラックパッドでさえ、右クリックをシミュレートする機能を持っています。

 もう一つ、操作と操作対象と、どちらを先に選択すべきかという議論もありました。コマンドでは、操作を先に指定していました。”A”を削除する場合は、

 DEL A

と指定するようにです。これは、動詞の後ろに目的語が来る英語の語順から考えると極めて自然でした。

 そのため、GUIでも、はじめの頃は、操作を指定してから操作対象を指定するという方法を採用したものがありました。「削除」ボタンを押してから、範囲を選択するという具合です。しかし、これは使いにくいものになります。なぜならば、範囲の選択を間違った場合、元に戻して「削除」ボタンを押すところからやり直しになるからです。

 現在、普通に行われているように、範囲を選択してから「削除」するという方法であれば、範囲の選択を間違えたら、範囲の選択だけやり直しができます。「削除」の代わりに、間違えて「コピー」をしたとしても、すぐにやり直して、「削除」できます。

 そのため、GUIでは、操作対象を指定してから、操作を指定するという方法が一般的になりました。そこから、カット、コピー、ペーストの操作も普及していきました。

 マウスの右クリックは、この操作対象の選択と操作の選択を一連の流れの中でできるようにしたものです。この機能が、ボタン1つのマウスよりも2つのマウスが使いやすい理由となっています。

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