起業におけるシニアの強み | 定年起業のためのウェブコンサルティング

起業におけるシニアの強み

起業

会社を定年退職した後に起業する人が増えています。

中小企業白書(2014年版)によると、起業家を年齢別に分けた場合、最も多いのは60歳以上で、割合は32.4%となっています。

起業希望者及び起業家の年齢別構成の推移:中小企業白書2014

その背景には、年金の支給開始年齢が引き上げられ、支給額も減るということもあります。

しかし、それだけではありません。元気なうちは世の中に役に立ちたいと考える人が増えています。

さらに、シニア世代には起業にあたって大きな強みがあります。

シニア起業の強み

シニア起業の強みは当面の生活の不安がないことです。

蓄えもあれば、年金の支給もあります。退職金ももらっています。仮に仕事がないとしても、何とか食べていくことはできます。

当面の生活の不安がないことは、シニア起業の大きな長所です。

目の前に転がっている意に沿わない仕事に飛びつく必要がありません。じっくりと事業戦略を練り、最大の効果をねらって仕事を進められます。

レッドオーシャンとわかっている市場に、飛び込まざるを得ないということがありません。

レッドオーシャンは、競争が激しい市場です。需要もありますが、競合も多く、価格競争となっています。選ばなければ仕事はあります。

その代わり、多くの時間を取られ、得られるものはわずかです。自分のスキルアップやブランディングにもなりません。

しかし、余裕のない人は、目の前の仕事に飛びつくことになります。

成功し、有名になっている人の中にも、「きた仕事は絶対に断らない、だから仕事がくるようになった」と言う人がいます。

たまたま、きた仕事が自分の強みを発揮できる仕事であったり、成長できる仕事であったりすれば問題はありません。

そうではなく、時間ばかりを取られる仕事もあります。その結果得られるものは、わずかな報酬と、あの人はこういう仕事をこのくらいの費用でやってくれるという評判だったりします。

余裕があれば、仕事を選ぶことができます。

サラリーマンとの違い

サラリーマンは嫌な仕事でも断れないが、自分で起業すれば断れるという人がいます。

確かにサラリーマンでは、上司からアサインされた仕事はなかなか断れません。反社会的な仕事を命じられたら、会社を辞めるしかありません。

それができずに手を染め、後に問題となり逮捕される人もいます。上司から命じられた仕事であれば、反社会的であることにも気づかずに、逮捕されてから会社の命令に従っただけだと言うのかもしれません。

自分で起業すれば、嫌な仕事は断れるでしょうか?

余裕があれば、断ることができます。どんなに大切な取引先からの依頼であっても、今後の取引がなくなることを覚悟すれば断れます。

しかし、その取引先との取引がなくなると会社がつぶれてしまうような時には、簡単には断れません。

つまり、サラリーマンは嫌な仕事でも断れないが、自分で起業すれば断れるということは、必ずしも正しくないということです。

相手との関係を維持しようと考えるとなかなか断れません。仕事を失うことを覚悟すれば、サラリーマンでも断れます。

おわりに

若い人でも起業するときは、数年間は生活ができる蓄えを持ってから起業すべきです。

起業のアイデアがすぐにうまくいくことは稀です。しかし、数年間、試行錯誤すれば、何かしらうまくいくはずです。

蓄えもなく起業すると、行き詰り、いやいやブラック企業に勤めることになる可能性が高まります。

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