出版不況でも、読まれている本が増えている理由

出版不況と言われていますが、読まれている本の冊数は増えています。書籍販売部数は減っていますが、公立図書館の貸出冊数が増えています。合計はほぼ右肩上がりです。2010年に、公立図書館の貸出冊数が書籍販売部数を抜いています。

本の貸出・販売部数推移

データ:図書館貸出冊数と書籍販売部数の比較  寄稿:冬狐洞隆也氏:【 FAX DM、FAX送信の日本著者販促センター 】図書館貸出冊数と書籍販売部数の推移 2005年~2014年 寄稿:冬狐洞 隆也 氏:【 FAX DM、FAX送信の日本著者販促センター 】

書籍販売部数と公立図書館の貸出冊数の合計は、2012年から少し下がり始めています。

しかし、ここには古本が含まれていません。2013年時点でブックオフの書籍販売は2億7525万点になります。(【新文化】 – ブックオフ、2013年の販売冊数は2億7525万点)ブックオフの売上も右肩上がりであり、アマゾンのマーケットプレースでもよく売られています。古本を含めれば右肩上がりはもっと顕著です。

つまり、新刊本を扱う書店では本は売れなくなっていますが、図書館の貸出や古本の販売は増えており、読まれている本の冊数は増えているということです。

活字離れと言われていますが、これは意外でした。おそらく団塊の世代が定年を迎え、時間があるため読書量が増えているのだと思います。

ただし、不況の影響もあり出費を最小限に抑えるため、図書館の利用や古本の購入が増え、新刊書を買うことは減っています。

図書館の利用が増えたのは、図書館が便利になったこともあります。カーリル | 日本最大の図書館蔵書検索サイトでは、どこの図書館でどの本が貸出可能か分かるようになっています。

また、アマゾンでは古本も探しやすくなっています。絶版本を探すために、神田の古書店を回るなどということはなくなりました。

私はブックオフで本を買うことはありませんが、ベストセラーとなった本がブックオフにあったら買うという人は多いのかもしれません。

新刊書もアマゾンで容易に手に入るようになりました。昔は新刊書でも、大型書店をいくつも探さなければ見つからないこともありました。関連図書もアマゾンで簡単に見つけられます。

以前は気になった本は、書店で見つけたときに買っておかないと、次にいつ買えるかわかりませんでした。そのため、家の中が本であふれかえりました。

今は、気になった本はアマゾンのほしいものリストに登録しておきます。そして、実際に読むときに買うようにしました。

KindleがあればKindleで買います。新刊書が手に入れば新刊書を買います。新刊書が手に入らないときに、古本や図書館を探します。読んだ紙の本は、後で参考にすることがないと思えば売ります。そうして、家の中の本はだいぶ減ってきました。

上のグラフの書籍販売部数にはアマゾンで売られた部数も入っています。アマゾンの売上は増加していると思いますので、リアル書店で売られた部数は大幅に減っています。

さらに、これから電子書籍がじわじわと増えてきます。

他の小売業と同じように、零細書店は本を売ることでは成り立たなくなっています。大型書店だけが生き残る可能性があります。大型書店では、たくさんの本を実際に手に取って読んでみることができます。

出版社や著者にとっても大変な時代になります。新刊書は過去に出版された膨大な量の本との競争となります。図書館や古書店が競合相手になってきました。価格差をしのぐだけの魅力がなくては、新刊書は売れなくなったといえます。情報の新しさが新刊書の命です。

読者としては、新刊書だけでなく、海外の本を含め、古い本も容易に手に入る素晴らしい世の中になったと言えます。

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